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キャリアサポートかわさき

職場体験

就職に向けて「一歩踏み出す」

セミナー風景
セミナー風景
平成22年9月8日~10日、「職場体験研修」が社会経験の少ない、就業意欲のある若年者を対象に開催されました。本研修は知識やマナーを学ぶとともに、現場で「しごと」を肌で感じてもらい、社会参加、就業へとつなげていくのが目的です。職場体験には川崎市内3社の企業の協力が得られました。
参加者は11名(男性7名、女性4名)、平均20歳代後半で殆ど正社員の経験がない方たちです。会場は「てくのかわさき」1Fの会議室、講師は橋本じゅん氏(コーチ・研修講師)が務められました。1日目は橋本講師の事前講習、2日目と3日目の午前中は3つの職場に分かれて職場体験、3日目午後がまとめという日程です。
【橋本講師プロフィール】
1966年生まれ、日本大学理工学部卒業、鉄建建設株式会社、エスエス資材会社を経て2000年教育コーチング研究会発足。(財)生涯学習開発財団認定コーチ、環境社会検定試験(エコ検定)合格。
現在、千葉県八千代市廃棄物減量等推進員、同市青少年センター補導委員などを務められています。

1日目 導入研修の模様 -知識とマナーを双方向的に学ぶ

事前講習は次の7項目(テキスト記載順)でなかなか盛りだくさんです。

1、コミュニケーション力とは?
2、相手のシグナルを読み取る
3、ディスカッションを体験してみる
4、基本的なビジネスマナー
5、社会(しごと)での基本マナー
6、強み・経験を大切にする
7、自己分析アセスメントツールーエゴグラムー

橋本講師によると、「講義が中心になるとどうしても飽きてしまうので、ロールプレイを多く取り入れ、その間に伝えたいことを挟んでいく」よう工夫された双方向的な進行を心がけているそうです。説明には分かりやすい実例を多く挙げ、随時「○○君、こんな経験がありますか」、「○○さんはどう思いますか」など名前を呼んで発言を促し、確認をしながら次に進みます。橋本講師は名札がないときでも、参加者の名前を覚えて呼ぶようしています。一方的な詰め込みの講義にならないような気遣いが印象的でした。

1日目の締めはビジネスマナーの実践として、翌日研修受け入れ先企業に行ったとき、一人ひとり前に出て、「おはようございます。○○です。よろしくお願いします。」と挨拶する練習です。社会経験の少ない研修生にはなかなか難しいことのようで、1回目では橋本講師から「いいですね」と言われる人はごくわずかです。「歩き方がぎこちない、挨拶のとき下を向いている、声が小さい」など指摘がされましたが、2回目にはほぼ皆さん改善していて、小さなことでも実践が大切なことが伝わったようです。

2日目、3日目午前 -全員、現場で研修-

2日目の朝から、研修生はそれぞれ希望した3つの協力企業にて、現場での体験実習です。それぞれの企業の担当者、研修生からお話をうかがいました。

社会福祉法人春日会 (特別養護老人ホーム「等々力」の運営)

常務理事・事務局長 高阪 三男氏
常務理事・事務局長 高阪 三男氏
■常務理事・事務局長 高阪(こうさか) 三男氏

春日会では今回の体験研修に限らず、研修生を幅広く受け入れています。未経験で資格のない方の採用もしております。自分の親なら資格・経験がなくても介護しなくてはなりません。したがいまして施設では、安全面からも、はじめから難しいことはできませんから、職員の補助をしながら、介護の現場をよく知ってほしいと思います。


■研修生の声

-高齢者の方との共通の話題に苦労した、食べ物の話はやや長く続けられた。
-食事の補助のときのどに詰まらせないように食べさせるタイミングが難しかった。
-明るくて、清潔な雰囲気。
-職員の方が高齢者の方に納得してもらって行動する気遣いがあった。
-介護はすばらしい仕事だ。

株式会社きらり (製造業)

ものづくり人材育成担当 宇土 俊之氏
ものづくり人材育成担当 宇土 俊之氏
■ものづくり人材育成担当 宇土 俊之氏

当社の初級・体験コースと同様、ストラップなどにつけられるロボットの加工、組み立てを体験してもらいます。胴体部分は自分なりのアイディアが入れられますので、自分の成果が目に見えるでしょう。製造業では1日立ちっぱなしの作業が当たり前ですから、その体力があるかも試されます。


■研修生の声

-機械がきれいに整備されていて、社内の雰囲気がよかった。
-集中していないと危険だと思った。
-細かい計算、正確な目盛り合わせが必要。
-モノ作りの流れが大体分かった。

株式会社ニッケン石橋 (宅配便等)

代表取締役 石橋 博氏
代表取締役 石橋 博氏
代表取締役 石橋 博氏

研修では“こんな仕事があるのか、DMも案外手がかかるものだな”と感じればいいのです。私は今回の研修生に“なぜ、仕事をしなくてはいけないのか。それは社会、国家は皆が家庭を持って、子孫を残すことで発展していく。仕事を持っていれば自分を認めてくれる伴侶がきっとみつかるよ”と話すとうなずいてくれました。


■研修生の声

-メール便を届けるまでに多くの手順があった。
-なじみがない土地で、読めない地名もあった。
-仕事がしやすいように工夫や改善がしてあった。

3日目午後 -行動を促す-

橋本講師
橋本講師
まず、研修生からそれぞれの職場体験を聞きました。皆、1日目のやや固い表情は和らいだようです。体験した職場、業種に進んでみたいという方もいました。(株)きらりでの研修生が作ったものを披露したときは、会場が大いに盛り上がりました。
これに対して、橋本講師の研修生への問いは「この体験を踏まえて、就職に向けての行動はなんですか」というものです。「この体験を反省します」、「自分の適職を考え直します」などの答には「私は何を“する”のか聞いています」と行動を促します。その結果、「履歴書を書き直します」、「面接を受けて12月までに就職します」などの行動計画を引き出していました。
橋本講師は「物体は動かないで、止まっているときが最も摩擦係数が大きい、これは人間も同じです。」と物理法則に例えて説明しました。就職に向けて「一歩踏み出す」ように強調し、「どうせやるなら喜んで、楽しく」と付け加えて研修が終わりました。

橋本講師からは改めて「今回、講師をさせていただきありがとうございました。参加者みなさんが就職することを強く信じています。深刻になると辛くなってしまうので、ただやるべきことを楽しみながらこなしていきましょう。」と研修生の皆さんへのメッセージをいただきました。

お問い合わせ

株式会社フューチャーリンクネットワーク(TEL:047-495-0635)
川崎市経済労働局労働雇用部(TEL:044-200-2276)

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