匠ストーン－－横浜市都筑区の”本社”を訪ねました。
モダンな建物の民家の玄関先に丸い形のストーン（石）の配列。独特な構えです。リハビリデイサービスの雰囲気はまったくありません。同社の下田明代表取締役は「ここは建設業のいわば本店で、デイサービスの本社的役割をしているところですね」。

同社のスタートは石、タイルなどを手がける石工事業。建設業の許認可を得てから今年で13年目を迎えます。そんな同社が介護事業に参入したわけは？
「リーマンショックや古くは耐震偽装問題などの影響で業界がアゲインスト（低迷）になりました。そこで建設業をやりながら伸びる事業はなにかと考え、いきついたところが介護事業だったんです」
高齢化社会を迎え、地域密着型の事業として下田社長のアイデアを刺激したのがフランチャイズ（FC）制で展開する”nagomi”のリハビリデイサービスです。現在では、全国で十数社が加盟し、35店舗を展開しています。FC展開間もない業態でしたがFC本部の理念に賛同し、平成20年12月にFC加盟。自社第一号店として、昨年5月に誕生したのが横浜市港北区日吉の横浜日吉店です。

「今回求人募集に期待しているのは、事業拡大のプランがあるからです」と下田社長が明かしました。日吉が1号店として平成21年5月にスタートしたことは、先に紹介しましたが、22年12月には2号店を、24年3月までに3号店を予定するなど、着々と事業拡大の構想があります。

プロのスタッフの指導に利用者からは”ありがとう”の声が聞かれます。横浜日吉店が発足した平成21年5月からの利用者の一人であるOさん（75）は、40代のころから腕のしびれや肩こりに悩まされ「頚肩腕症候群」と診断され、首が回らない、腕が上がらないといった症状に悩まされてきました。外出もおっくうになっていたところ、”nagomi”に出会って、ボールを使った運動を始めました。1年間継続した成果はしっかり表れて「着替えもスムーズにできるようになった」と大喜びです。また、Sさん（78）は一昨年脳梗塞を発症、後遺症で下半身がふらつき一人で立てない状況でしたが、「イスdeエクササイズ」のプログラムを実践。今では「日常生活の動作も庭の手入れも一人でできます」と笑顔で語ってくれました。