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川崎アワード

第37回 福島の子どもたちとともに川崎市民の会 殿

東日本大震災からもうすぐ2年。
メディアなどの取り上げ方も減り、特に被災地から離れた地域ではあまり話題にも出ることもなくなってきました。

そんな中、川崎に住む自分たちが何ができるのか、考えてすぐに実行した団体がいました。今回は「福島の子どもたちとともに 川崎市民の会」のお話です。
2013年月初旬、会主催の「冬のプチ保養inかわさき 2013」が行われている、川崎市子ども夢パークへやってきました。
うううー、さむい!

でも、霜が溶けてゆるんだ広場の中、元気に遊ぶ子どもたちの姿が見える…あれかな?



代表の高橋さんは、震災後に現地のボランティアに参加し、福島では子どもたちが思い切り外遊びができない、自分に何かできることはないかと考えたそうです。

でも、“普通のおばさん”にいったい何ができるのか…
家を長く空けて被災地へボランティアへ行くことも難しい、屋内の遊び場を作るほどのお金もない…

いろいろな思いを現在副代表の江田さんを始めとした初期のメンバーたちと相談しながら、「福島の子どもたちを招いて、思いっきり外遊びをしてもらう」なら、できるのではないかということになりました。

意見がまとまってからの動きは素早く、メンバーからの声掛けで、この思いに賛同する人たちも増えていきました。
その後川崎市から後援を受けることもでき、また福島県伊達市のバックアップも得て、2011年夏には第1回めのサマースクールを開くことになりました。
お昼の準備をするメンバーたち。<br>ほとんどが50代~60代の女性たちです。
お昼の準備をするメンバーたち。
ほとんどが50代~60代の女性たちです。
当初は助成金を使って、という予定でしたが、手続き等のために間に合わず、それなら自分たちで!と、メンバーたちは自分たちで寄付を集め始めました。

大企業などではなく、個人宅や商店街などを周り、こつこつと集めたお金は、予定の約2倍となったそうです。
集まったお金でバスをチャーターし、福島の子どもたちを招きました。

サマースクールでは、放射能汚染により現地ではできなくなってしまった水遊びや外遊びなどで思い切り遊んでもらうことができました。
また、冬の「プチ保養」は、親子一緒に参加できることもあり、未就学児の参加や親子での自由行動など、新しい参加の形もできました。
出来立ての豚汁は、あっという間に「おかわり!」続出。
出来立ての豚汁は、あっという間に「おかわり!」続出。
デザートのいちごも、あれよあれよという間に…<br>「みんな、1人1個だよー!」
デザートのいちごも、あれよあれよという間に…
「みんな、1人1個だよー!」
今回、福島から参加された保護者の方にお話をうかがいました。

「初めて参加しました。行政から『もう安心して外に出て』などと言われても、やはり小さな子どもを外で遊ばせようという気持ちにはなれません。そんな中、この活動を知って応募したのがきっかけです。子どもがこんなに思い切り走り回っているのを見ると、本当に来てよかったと実感します」

見ると、お子さんはもう顔まで泥んこで走り回っていました。

「思い切り遊ぶ」って、どんなことなのか、普段あまり考えたことはないけれど、「ああ、こういうことなんだな」と思わせてくれる風景です。
子どもたちが焚き火を囲んで焼く「棒パン」。私もやってみましたが、なかなか焼き加減が難しい…
子どもたちが焚き火を囲んで焼く「棒パン」。私もやってみましたが、なかなか焼き加減が難しい…
あつあつの棒パンには、手作りのリンゴジャムをたっぷりつけて。
あつあつの棒パンには、手作りのリンゴジャムをたっぷりつけて。
表彰します!
表彰します!
一人で思うだけでは何もできないけれど、同じ思いが集まれば、おばさんパワーは「怖いもの知らず」。
「子どもたちを放射能被害から守りたい」という思いの強さが、実行力として現れたんですね。

と、高橋さん。

もちろん今後も活動は続けていくそうです。
プチ保養in川崎に集まった皆さんでパチリ。
プチ保養in川崎に集まった皆さんでパチリ。