川崎アワード
その島の真中に、どかんとそびえる川崎マリエン(正式名称・川崎市港湾振興会館)は、まるで大きな水門のような形。
地上50メートルにある展望台からの風景は絶景で、特に夜景はロマンチックでおすすめとか。
しかし。今は…。
寒い海風がぴゅーぴゅー音を立てて耳をかすめる…うう、寒いよ、冷たいよー。
川崎マリエンをくぐり、奥に歩いていくと元気な声が。
テニスコートがあるんですね、ここには。
コートから出てきた方々は、おお、私よりもお兄様お姉様たち!
スポーツができるっていいなぁ。
コートの近くにあった大きな石碑には「川崎港物故者顕彰碑」と書かれていました。
これは、川崎港で作業中に亡くなった方や川崎港発展に尽力された方々を顕彰する碑で、2008年の7月に建てられたそうです。
そして、その少し奥は今回の目的地「東扇島中公園」です。
川崎マリエンのホームページに書かれている「春は桜、秋は紅葉、広い芝生でご家族そろってピクニックなどをお楽しみいただけます」という1文を胸にここまで来てみたけど、春と秋じゃない、この真冬にはお楽しみの場所ではないということでしょうか。
さすがに夏は、海に面したこの場所は人も来ると思いますが。
冬は…ううう…。
北風ぴゅ~~~
ひゃー、寒い!
縮こまって歩いている私の後ろから、警備員のおじさんが颯爽と歩いてきた。
「案内してあげよう!」
おっとりしたアンタッチャブル山崎のようなおじさんは、ニコっと笑って私の前を歩いていく。
あ、おじさんが待っててくれてた。
しかも体操らしき動きをしている。元気だ~
この寒さにきっと血圧も急激にアップしているのではないかと不安にかられながら追いかける。
がんばって追いかけてたら、だんだんあったかくなってきた。
「川崎マリエン スキップウォーク」は、文字通りスキップしながらでものぼっていける、階段のない歩道橋。
この寒さにきっと血圧も急激にアップしているのではないかと不安にかられながらおじさんを追いかける。
がんばって追いかけてたら、さらにあったかくなってきた。
ありがとう、おじさん!
でもまだ追いつけません。だって、ホントに速いんだよ!
苦しい…あったかくなってきたけど、苦しいよー。
この程度で苦しんでるなんて、我ながら悲しいけど、実際ほんとにゼエゼエだったので、ちょっと下を向いて休みました。
そしたら、あれあれ、スキップウォークの路面にこんなかわいい絵を発見!
下を見ながら、てくてく歩いてようやく上まできた。
ふと後ろを振り返れば、懐かしの川崎マリエン…
歩いたおかげで体もあったまり、景色を見る余裕も出てきました。
橋の上は東公園と西公園への分かれ道になってますが、今日は「中公園」を表彰しにきたので、東と西はまた別の機会にさせてもらいましょう。寒いし。
「じゃあ、西公園の方いってみるか! けっこう歩くけど」
まっておじさん!
今日は中公園だけって決めてきたんだよ、もうここまででいいよ。
先を行くおじさんの向こうには、工業地帯の大きな煙突からもくもく煙が出てる。
おじさん、あの煙ってどこの?
「電力会社じゃないかねぇ?」
担当エリア以外の質問をした私が悪かったです。次回自分で調べます。
桜の木に囲まれたこの公園も、この時期は人っ子ひとりいませんでした。
それでも、親切な警備員のおじさんや、元気なテニスの方々を見て、自分ももっと動かなきゃ、と反省させてくれた取材ができました。
春、桜が満開になったときにもう一度遊びに来たいなぁ~!