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技連協活動レポート

川崎国際環境技術展2012

川崎市タイル煉瓦工事工業組合が環境に配慮したタイルをPR

提供:川崎市技能職団体連絡協議会
「今、かわさきから世界に伝えたい、環境技術。」というテーマのもと、川崎国際環境技術展2012が開催されました。「川崎国際環境技術展」は、これまでの川崎の環境への取組みや国内外の企業の有する優れた環境技術、生産工程に組み込まれた環境技術等の情報を川崎の地から広く国内外へ発信し、世界に誇れる環境技術・製品等を有する企業と国内外の企業等とのビジネスマッチングの場を提供することで、環境分野での産業交流、技術移転による国際貢献の推進を目的として開催されました。
大小合わせて135団体が出展、展示、プレゼンテーション、ワークショップ、イベントとして参加し、入場者も関係企業団体はもちろん、一般市民や家族連れなどで大賑わいとなりました。
【開催概要】
■会期 : 2月10日(金)、11日(土・祝) 10:00~17:00
■会場 : とどろきアリーナ(神奈川県川崎市中原区等々力1-3)
■入場料: 無料
ここに、川崎市が認定する極めて優れた技術・技能を発揮して産業の発展や市民の生活を支える「もの」をつくりだしている現役の技術・技能職者である市内最高峰の匠「かわさきマイスター」である田中司好さん(平成21年度認定・食品サンプル)と、川崎市技能職団体連絡協議会の加盟組合であるが参加しました。

ここでは、「川崎市タイル煉瓦工事工業組合」がブースにてエコタイルをアピールしている様子をレポートします。

川崎市タイル煉瓦工事工業組合がブースを出展

設立40年以上の歴史を持つ「川崎市タイル煉瓦工事工業組合」は、進化するタイル・煉瓦の知識を深め、技術の向上に努め、斬新なアイディアで業界の発展と社会的地位の向上を図ると共に、豊かな市民生活の向上に寄与することを目的として活動しています。

今回の展示では、主にエコカラットタイルの紹介を行いました。このエコカラットは10年以上も前に開発され、改良されてきたもので、川崎市タイル煉瓦工事工業組合長の清水さんが、この川崎国際環境技術展2012を機会に、「我が組合から世界へ」という意欲をもって、タイル煉瓦技能士の視点から、環境展にふさわしい素材を厳選して世界の人に紹介しようとしたものです。
●エコカラットとは?

高機能の素焼きでできた建材で、内部に無数の孔を持っています。この「孔」は湿気を吸ったり吐いたりするのに適した大きさに設計されています。室内の湿度が高くなると湿気を吸収して湿度を下げ、逆に湿度が低くなると湿気を放出して潤いを与えます。内壁として利用すれば結露を低減することもできます。また、有害なホルムアルデヒドなどを吸着したり、防臭効果もあります。
電気やガスなどのエネルギーに頼ることなく、湿度を調整し、健康で快適な室内環境を保つことができます。まさに環境負荷軽減に貢献できる、エコな建築素材です。

ブースでは、一般消費者やバイヤーがその良さを実感できるものとして、エコカラットタイルに霧吹きで水を吹きかけるデモンストレーションを行いました。すぐに水分が吸収される様子を見て、来場者も興味を持っていたようでした。
また、新しい試みとして「芸術と環境の融合」の提案を行いました。エコカラットの材料を粉末にした絵具を利用し、絵を描き、それがそのまま調湿・防臭機能をもつというものです。

「環境素材を使った絵画の作成への世界初の取組!!」

として、神奈川県立向の岡工業高校の生徒の作品が何点か展示されました。これは、エコカラットの素材粉末を水で溶いて絵具とした“ヌリカラット”を使って描いたものです。

●ヌリカラットとは?

インテリア空間では、塗り仕上げ材の人気も高くなっており、『エコカラット』でも対応できないか、という要望が多数メーカーに寄せられ、珪藻土の2~3倍の吸放湿性などを有する塗り材として開発されたのが、『ヌリカラット』です。
『ヌリカラット』は、下塗り材・着色剤・上塗り材で構成され、左官用のコテによるオリジナルパターン付けも可能です。
これらはそのまま玄関先や室内の壁に装飾として掛けることによって、エコカラットタイルの機能がそのまま働くというものです。
これを描いた生徒さんは、感触の違う絵具の扱いに苦労したそうですが、普段目にする機会のない来場者は興味深そうに凝視していました。

来場者の方へアンケートに答えてもらいました。<br>さすがに環境技術展のお客様だけあって、環境への関心が高い様です!
来場者の方へアンケートに答えてもらいました。
さすがに環境技術展のお客様だけあって、環境への関心が高い様です!
「タイル」には高級品のイメージがあるようで、「なかなか手が届かない」と話す一般消費者の方もいました。そのようなときには、「玄関先の靴箱の上に一部タイルをあしらい、絵を飾ったり、照明で演出したりすると、それだけでもお客さんの印象が全く違いますよ。しかも、防臭効果もありますし」とアドバイス。「ちょっとした工夫で豊かな気持ちになれるんですね」と納得されたようでした。

今回紹介していたエコカラットはもちろん、タイルは住宅の耐用年数が来れば、粉砕され土に戻される、循環系のエコ建材です。この「川崎国際環境技術展」を通して、タイルの魅力を知ってもらうことができたのではないかと思います。