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技連協活動レポート

第32回かわさき市民祭り

川崎市技能職団体連絡協議会(技連協)が活動をアピール

提供:川崎市技能職団体連絡協議会
今年も来場者55万人
今年も来場者55万人
10月30日(金)から11月1日(日)の3日間、川崎区富士見公園一帯を会場にして「第32回かわさき市民祭り」が開催されました。来場者55万人という川崎市最大のこのイベントに、川崎市技能職団体連絡協議会(技連協)も参加。今年から新たに設けられた「川崎魅力発信コーナー」に出展し、技連協の活動を広報してきました。今回は、神奈川県和服裁縫協同組合川崎支部(1日目)、川崎建築高等職業訓練校(2日目)、神奈川県広告美術協会川崎支部(3日目)の3団体が日替わりで出展。
実演やグッズ販売、グッズの製作指導などを行いました。

県和服裁縫協同組合川崎支部が小物の販売と作り方の指導を(1日目)

1日目に出展した神奈川県和服裁縫協同組合川崎支部は着物の仕立てなどに従事する技能者の団体です。月1回の定例会で勉強会を開くなどの活動をしています。今年は障がい者を呼んでの二部式着物の講習会も開きました。ちなみに二部式着物とは上着部分とスカート部分に分かれている着物のことで、「おはしょり」の心配もなく手軽に着ることができる便利な着物です。普通に帯結びすると二つに分かれていることには気がつかないそうです。
着物の仕立てに熟練した技能を持ったみなさんですが、当日はイベント用に用意した和布を使った手づくり小物の販売や体験コーナーを設けて実際にその作り方を指導するなどして着物の魅力と技能をアピールしました。
神奈川県和服裁縫協同組合川崎支部のコーナー。
神奈川県和服裁縫協同組合川崎支部のコーナー。
小物類の作り方を指導する和服裁縫協同組合川崎支部長の善本菊枝さん(奥)。
小物類の作り方を指導する和服裁縫協同組合川崎支部長の善本菊枝さん(奥)。

ハンカチで折る着物の雛型

体験コーナーでは希望者にピエロのお手玉人形、吊るし雛(びな)、ハンカチの着物の雛型など、その日売られていた小物類の作り方を指導。中でもハンカチを折って作る着物の雛型は好評で何人もの人がチャレンジしました。川崎支部長の善本菊枝さんも、「きれいなハンカチを着物の雛型に折ってプレゼントすると、気持ちのこもったおしゃれなものになりますし、額に入れて飾っても素敵ですよ」と教えながら1日中、大忙しでした。
着物の雛型の折り方説明図。拡大、参考にしてチャレンジしてみてください。
着物の雛型の折り方説明図。拡大、参考にしてチャレンジしてみてください。
ハンカチを折って作った着物の雛型。
ハンカチを折って作った着物の雛型。
女性ものの着物の特徴を出すには「袂(たもと)丸み」といって袂を少し折るのがポイント。そうすると女性的な優しさがあらわれます。逆に男物の丹前などは
地味な柄のハンカチを選び、袂を折らないで真四角にします。男女とも襟の部分は出しすぎないように注意しますが、その部分に膨らみを持たせ厚みを出すと本
物の着物の感じが出せます。裾は大きく広げたほうが立派に見えます。膨らみを持たせるときはアイロンがけしながら広げると上手くいくそうです。
真ん中上の小さいのは和紙で折ったものです。
千代紙で作った着物の雛型。
千代紙で作った着物の雛型。
襟の部分に膨らみを持たせ厚みを出すと本物の着物の感じが出せます。

吊るし雛

吊るし雛は着物の布を解いて作った細工物を紐で繋げて吊るして飾りにする物です。江戸時代に出来たといわれ、桃の節句に飾ったそうです。この日は色とりどりのハート型のものが売られ、作り方の指導も行いましたが、あらかじめ作ってきたばら売りの吊るし雛はあっというまに売り切れてしまいました。
色とりどりのハート型の吊るし雛。あっというまに売れてしまい、写真は残った3個。これもこのあとすぐに売れてしまいました。
色とりどりのハート型の吊るし雛。あっというまに売れてしまい、写真は残った3個。これもこのあとすぐに売れてしまいました。
吊るし雛は紐で繋げて吊るして飾りにします。
吊るし雛は紐で繋げて吊るして飾りにします。

ピエロのお手玉人形など販売品はどれも大好評

ピエロのお手玉人形。胴と帽子は布生地を使います。顔はメリヤスを丸く縫い、中に綿をいれてふっくらさせ目と鼻はペレットで。中身は小豆などを重りとして使います。
ピエロのお手玉人形。胴と帽子は布生地を使います。顔はメリヤスを丸く縫い、中に綿をいれてふっくらさせ目と鼻はペレットで。中身は小豆などを重りとして使います。
当日は、ハンカチで折った着物の雛型や吊るし雛のほかに、ピエロのお手玉人形、シジミやイチゴの飾りものなどの手づくり品の小物類以外にも、着物を保存するための「たとう紙」なども販売されました。
「着物の仕立てに熟練した先生方が作ったものだけにどれも素敵。子どもやご近所の方へ差し上げたいので、こんなに買い込んでしまった」
という主婦の言葉どおり、すべての販売品が大好評でした。

布で作ったシジミのホルダー。一人が何十個と作りますが細かいのでけっこうたいへんな作業。朝、シジミのおみおつけを作りはじめたら、「お母さん、またシジミ作るの」とお子さんにからかわれた方も。
布で作ったシジミのホルダー。一人が何十個と作りますが細かいのでけっこうたいへんな作業。朝、シジミのおみおつけを作りはじめたら、「お母さん、またシジミ作るの」とお子さんにからかわれた方も。
美しい柄が描かれた「たとう紙」(きものを保存する時に包む紙)も販売されていました。
美しい柄が描かれた「たとう紙」(きものを保存する時に包む紙)も販売されていました。
イチゴの飾りものを作っています。緑の部分がヘタ。
イチゴの飾りものを作っています。緑の部分がヘタ。
でき上がり。
でき上がり。

着物姿の夫婦人形

展示品として飾られていた着物姿の夫婦人形が人目を引いていました。体の部分は白い木綿の靴下を使い、髪の毛は毛糸を植え付けています。金色の針金を折り曲げて作ったメガネをかけていますが、これまで何体も作りましたができあがるたびにみんな顔が違うとのこと。また、髪の毛のせいなどもあって、どうしても女性のほうが大柄になってしまうそうです。着物の下には女性は湯文字(おこし)、男性もちゃんと下着を付けています。
展示品として飾られていた着物姿の夫婦人形。<br>一日中座りどうしで疲れたのか、眠たそうです。
展示品として飾られていた着物姿の夫婦人形。
一日中座りどうしで疲れたのか、眠たそうです。