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キラリ輝くものづくり人づくり 平成17年度掲載企業

株式会社サンナイオートメーション

サンナイオートメーションは電気・電子制御機器の販売や自動生産システムの設計・製造を主力に展開。最近ではセキュリティー、インフォメーション分野へと事業拡大を進めている。学生のころから「会社を興す」ことを目指してきた内藤孝輔社長は従業員に対しても独立心を持つことを期待する。本格的に取り組み始めた社内研修やチームワークを培う福利厚生などを伺った。

トップインタビュー(代表取締役 内藤 孝輔さん)

内藤社長は社会人としてスタートした時から起業を志していたというお話しですね。

 「私は新潟の呉服屋に生まれたのですが、子供のころから機械いじりが好きで中学生の時には家業は継がないと決意していました。親類に自営業者が多く、大学に入ったころは漠然と自分の会社を持ちたいと考えてましたね。実際、大学卒業後に入社した電気機器販売会社の面接試験で社長に『10年以内に独立したい』と宣言したくらいです。結局その通りになりましたが」

有言実行ですね。現在は電子制御機器の販売、システム設計を中心に事業を展開されていますが、独立時は何から始められたのですか。

 「会社をおこしたのが72年3月。29歳の時でした。当初から企業の生産設備の自動化をサポートする業務を目指して取り組んできました。ただ、独立当初は簡単に仕事はとれず、電子部品の販売が中心。1年くらい客先をまわっている内に少しずつ、自動化システムの注文を受けるようになりました」

スタートは厳しかったようですね。

 「当時は川崎市の市営団地の3畳一間を本社にして昼間はライトバンでの部品販売、夜は図面書きという生活。最初はまったく相手にされませんでしたが、1年たったころ私の留守中に前の会社で取引があった方が訪ねてきて注文書を置いていかれたのがうれしかったですね。独立当初も電子部品メーカー数社から代理店契約して下さったりやはり前の会社でお付き合いのあった方々に支えられたのは大きかったと思います」

その後、大手や中小の自動化システムや電気制御関係の保守・管理など軌道に乗せてきました。従業員もそれに応じて増えてきていますね。

 「70年代の後半になって会社も軌道に乗ってきました。そのころから年に1人は新卒を採用しようと取り組んできました。現在は30人で、今年も2~3人を予定しています。バブルがはじけて苦しい時期もありましたが、人は自分の下に誰かがいなければ育たない。3年たったら部下を持たせ、リーダーシップをとることを覚えて欲しいので、そのためにも採用は続けています」

自動化装置など専門的な知識も必要です。採用にあたってはそうした分野に強い人材を求めているのですか。

 「まったく関係ありません。自動化システムは電気、機械などの知識が求められますが、入社してからの勉強で身に付きます。大事なのはやる気です。例えば機器営業に関しても社内外の研修のほか、技術部門との交流を通じて単なる機器の知識だけでなくシステムとしての運用までをカバーして顧客に提案できるようにしています。それが当社の強みにもなっています」

研修制度など従業員のスキル向上に関した取り組みを聞かせて下さい。

 「月1回の土曜出勤時に1日かけて社内研修を行うほか、部署別の研修会なども開いています。社外講師による演習やISO9000、14000シリーズの運用・管理に向けた勉強会などを行ってます。ISOなどは実務的に効果があるほか、従業員の意識も変わってきています。中には社外の社員教育カリキュラムを受けて『自分の能力を上げるには人より多くの時間を費やす必要がある』と自分で決心してキャリアアップを目指して早朝から深夜まで仕事に取り組むようになり、メキメキと実力UPした従業員もいます」

すごい効果ですね。従業員にやる気を出させる秘訣は何ですか。

 「本当のことを言うと研修が順調に行き始めたのはここ数年です。かつては社外のスパルタ研修会への参加や外部講師を招いた研修会をやっていました。しかし、1日2時間でも嫌がられ、積極的に参加してくれない。そんなに嫌であれば、と考えたのが『あなた方にとって良い会社とは何か』という質問。返ってきた答えは『いつでも休める』『給料が良い』『残業がない』等々。そこで、『ではどうすればそんな会社ができるか考えてくれ』というところから始めたことで参加意識が出始めたと思います。また、講師を40歳代の方に変えたことも平均年齢30歳半ばの当社にとっては親しみやすくなって効果が出ているのでは」

「良い会社」という提案は面白いですね。実際に社内制度などに反映していますか。

 「やる気があればチャンスを与えられる環境は整えるようにしています。短期的な成果が反映される成果報酬なども実施してきました。また、産休制度も行っていて2回活用して働いている女性もいます。ただ、産休にしても結局は休んでも戻ってきて欲しいと周りに思われる環境を自分でつくることが必要です。逆に言えば自分が試されていることでもあります。そういう意味で『良い会社』にするにはひとり一人の努力が不可欠だと言うことを理解して業務に取り組んでもらいたいと考えています」

福利厚生面でも力を入れていると伺っています。

 「良い会社を目指すには環境面での整備も大切です。社内親睦会を通じた行事はできるだけ行っています。また、創業5周年目で実施した海外旅行はその後も5年に1度のイベントとして定着して楽しみにしている従業員も多いようです」

創業30年を過ぎて業容も拡大してきました。最近力を入れている分野を教えて下さい。

 「主力の部品販売、ローコストオートメーションのコンサルタント業務に加え、最近は環境、安全・防犯、介護をキーワードとしたセキュリティとインフォメーション関連分野に力を入れ始めています。例えば環境では『不法投棄監視・警報用システム機器』、安全・防犯では『ICカードドアロックシステム』、そして介護としては『おむつセンサー』などがあります。これまでの産業用オートメーション分野で培った技術をもとに社会的に貢献できる事業として育成してゆきたいと考えています」

今後は株式公開なども視野に入れて進めていくお考えですか。

 「いま当社は創業期から発展期へと移ってスタートを切ったところ。株式公開も選択肢の一つです。また、違った形で成長を目指すことも考えています。当社の経営理念の一つに『私たちは自覚的規律で結ばれた自立した人間の集団として社会的なステータスを目指します』というのがあります。企業は法人としての人格を持ち、社会的責任を全うすることが大切です。環境、安全・防犯、介護といった分野で地域貢献にも結びつけて行きたいですね」

社員のコメント 穂刈かすみさん

サンナイオ-トメ-ションを一言で表現するとしたら、とてもアットホームな会社です。入社当初私は社長から直々に伝票処理の仕方を教えて貰った位ですから。それにお客様と担当者がとても仲が良いのです。社長を筆頭に社員全員がしっかりお客様を見て仕事をこなしているからかもしれません。しかし、ただそれだけではなく、本当の意味のアットホームとは、社員がこの仕事をしたい!と言えば、自由に仕事を任せてもらえる社風の事なのです。少人数の会社ですから、社員1人1人の気持ちを上司がよく理解してくれ、意思を尊重してくれるのです。仕事は自分がこうしたい!と思わなければ、上手く出来ないし、自分の成長もついてこないと思うのですが、サンナイはそれを認めてチャレンジさせてくれる、まさに頑張りたかったら、サンナイにおいで!という感じです。もっとも上司にしたら本当は危なっかしくて見ていられない心境かもしれないですけど。

代表製品

LED表示器

事業内容

●FAパーツ 自動制御機器販売・各種センサ販売
●システム 自動各種ロボット販売・各種システム機器販売
●システム開発 各種自動制御システム設計・製作・調整
●安全・防犯・ビジュアルサイン 各種機器販売・システム設計・製作
【会社概要】

■社 名 株式会社サンナイオートメーション
■設 立 1972年4月21日
■所在地 〒211-0043
      神奈川県川崎市中原区新城中町16-14
      TEL 044-751-6361(代) FAX 044-777-0052
■代表者 代表取締役 内藤 孝輔
■URL   http://www.sannai.co.jp/
■E-mail sic@sannai.co.jp