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かわさきマイスター活動レポート

第28回宮前区民祭レポート

3名のかわさきマイスターが参加

提供:川崎市
お天気にもめぐまれ、たくさんの来場者が訪れました。
お天気にもめぐまれ、たくさんの来場者が訪れました。
 平成21年11日8日(日)、第28回宮前区民祭が川崎市中央卸売市場北部市場(宮前区)で開催されました。100店を越えるテントが並ぶ中、舞台やパレードなどが繰り広げられ、大変な賑わいを見せました。
「かわさきマイスター」からは、3名が参加しました。
 刃物研ぎ・鋸目立て
   石井一夫(いしいかずお)さん
 フラワー装飾
   都倉正明(とくらまさあき)さん
 寝具製造
   内海正次(うつみしょうじ)さん

 当日の模様や、マイスターのお話をリポートします。

刃物研ぎ・鋸目立て 石井一夫(いしいかずお)さん

 「あ、包丁研いでる!」
 石井さんが研ぎ始めると、多くの方が立ち止まります。この日は、包丁研ぎ(800円)とハサミ研ぎ(1000円)を受け付けていて、「あら、持ってくればよかった」と悔やむ来場者も。包丁研ぎに出すのを手間を感じて、キレなくなった包丁で我慢している…という方も少なくないようですね。

 もともとは鋸(のこぎり)を作っていたという石井一夫さん。元来ものを作るのが好きで、「小さい頃は大工になろうと思ったこともある」ほど。マイスターに選ばれたことについて、「マイスターはものづくりなので、作れないといけない。研げるだけではなく、鋸を作れるということで選ばれたと思っている」と語ります。
 15歳から製鋸所に入り、6年間修行を積みました。今は刃ごと取り替える替刃式の鋸が普及しており、一般のご家庭から鋸の目立て(めたて)を言われることは少なくなりましたが、それでも、植木屋などプロの方からの需要は変わりません。
 一方で、一般のご家庭からの包丁研ぎの依頼がとぎれることはありません。包丁のみならず、ハサミ研ぎを頼まれることも多いそうですよ。
仕上げの段階。丁寧に、かつ手早く研ぎます
仕上げの段階。丁寧に、かつ手早く研ぎます
 包丁は種類によって用途が違いますので、研ぎ方も変わります。出刃包丁は固いものを切りますから、研ぐ角度を変えて二段刃にすることで刃こぼれしないようにするといった工夫が必要になるわけです。
 研ぎ方を変えるのは、包丁の種類だけではありません。使う人のことを考えて、その人に応じた研ぎ方が必要となります。例えば、力を入れるのが難しいお年寄りには、刃先を薄く研ぐようにします。そうすることでスッと切り込むことができ、力がなくても簡単に切ることができるのです。

 包丁研ぎは、「1本あたり約1時間かけるように心がけている」といいます。1日に研げる包丁は10本、10時間ほどになるというのですから、まさに重労働です。「うちに来るお客さんは刃物という危険物を持っているわけだから、突然休むというわけにいかない」と体調にも気を配るのは、やはりお客さま第一に考えるからこそ。
 この日のブースでも、立ち止まる方々とにこやかにお話をし、質問にも丁寧に答えていらっしゃいました。
真剣な眼差しで包丁を研ぐ職人の顔
真剣な眼差しで包丁を研ぐ職人の顔
来場者と、にこやかに話が弾みます
来場者と、にこやかに話が弾みます
 石井さんの1日は、朝5:30の愛犬の散歩から始まります。散歩から帰ると、一番の趣味という家庭菜園の世話をし、朝食をとってから仕事に。家庭菜園で収穫したお野菜を、包丁を買った方にプレゼントすることも。包丁を買って、材料までついてくるなんて!

二見屋鋸店
川崎市多摩区生田7-18-2
日曜休み 8:30~19:00(祝日は~17:00)
まずは、TEL044-966-7043 にお問い合せください。