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大学生×海産品加工・卸業会社のコラボで新商品の開発を目指せ!

専修大学 課題解決型インターンシップ

大学生が塩蔵わかめの新商品を提案!

 川崎市多摩区にキャンパスを持つ専修大学の学生と、宮前区の川崎市中央卸売市場北部市場に拠点をもつ海産品加工・卸業の株式会社西久(にしきゅう)が、川崎市のバックアップのもと協力し合い、わかめを使った新商品の提案に挑戦。
 活動期間は2012年5月~12月で、10月には新商品案の最終プレゼンテーションを実施しました。その様子を中心に、専修大学の学生と西久の開発への取り組みをご紹介します。

女子学生11名の新しい感覚と若く柔軟な発想に期待

学生と西久の経営陣どちらの面々も真剣な表情で<br>最終プレゼンテーションを進めていく。
学生と西久の経営陣どちらの面々も真剣な表情で
最終プレゼンテーションを進めていく。
 今回の取り組みは、専修大学キャリアデザインセンター事務課が行っている課題解決型インターンシップの一環。単なる職業体験ではなく、企業や地域が抱える課題やプロジェクトに対し、学生が知恵を絞って主体的に取り組み、解決策を提案するプログラムです。
  インターンシップの舞台の1つとなった西久は創業50年で、自社ブランドの塩蔵わかめを加工販売。長年、食料品店やスーパーに並べてきた商品を若い世代の人たちにも将来にわたって使い続けてもらえるように、いまの時代に合った新商品をつくりたいと考えています。
  昨年は関東学院大学と組み、ポケットサイズの小袋に梅風味のわかめやピリ辛味のイワシせんべいを詰めた商品「ちょこっとおやつ」を開発。今年も学生の若い力と新しい感覚を借り、自分たちにはない発想や視点で新商品を提案してもらえたらと期待しています。
 西久は創業50年で、自社ブランドの塩蔵わかめを加工販売。長年、食料品店やスーパーに並べてきた商品を若い世代の人たちにも将来にわたって使い続けてもらえるように、いまの時代に合った新商品をつくりたいと考えています。
 インターンシップに参加したのは、経営学部や商学部の2~3年生の女子学生11名。活動スローガンとして、「商品ができるまでの過程と、チームで協力して成し遂げることを学び、期待にこたえられる商品づくりをすること」を掲げ、多いときには週1回集まって話し合いをしてきました。

企画の資料作成と改良を重ねて最終プレゼンテーションへ

 学生たちは5月に北部市場の会議室で行われた1回目の打ち合わせをもとに、4つの企画を考案。4班に分かれてプレゼンテーション用の資料を作成し、西久の経営陣に提案しました。
[プレゼンテーション資料の内容]
 ・商品概要   ・ターゲット顧客 ・価格   ・パッケージ案
 ・流通チャネル ・宣伝方法    ・ビジネスとして成功する根拠  ・試作品
 提案後は月1回打ち合わせを行い、学生と西久の経営陣で企画内容を検討。西久の経営陣から生産方法や価格設定などの面でアドバイスを受けながら、学生たちは企画の改良を重ねました。そして、10月の最終プレゼンテーションで提案したのは、以下の3つの企画です。
(【企画4】については、9月の打ち合わせで実現には技術的な課題が多いことが判明したことから、今回の最終プレゼンには盛り込まず)

【企画1】

商品名:わかめぷらす ~おさかなのかたち~
概要:塩蔵わかめを魚型にくり抜いた商品。料理に使うことで見た目がかわいく楽しくなる
評価:魚以外にもいろいろな型があると商品としておもしろい。塩蔵わかめだと技術的に難しいが、乾燥カットわかめならば生産可能かもしれない
提案者:波木井彩佳さん、衣川晴佳さん、永元裕香さん

【企画2】

商品名:小分けわかめちゃん
概要:塩蔵わかめを少量ずつ袋詰め。袋の中に水を入れ、下方テープをはがすと手間なく塩抜きもできる
評価:塩抜きのアイデアがよい。パッケージがかわいい。しかし、少量ずつだと袋詰めのコストがかかる
提案者:小川えりかさん、吉泉東行さん、紺野里菜さん

【企画3】

商品名:わかめぼうる わかめご飯のもと
概要:こま切れわかめをボール状に成形し、米といっしょに炊くだけで肉厚わかめご飯になる
評価:簡単にできるアイデアがよい。しかし、ボール状に加工するのはどこの会社でもできるので商品として長く続かないのでは
提案者:狩野美保さん、佐々木彩乃さん

【企画4】

商品名:ヘルシー美味しいわかめうどん
概要:低カロリーのわかめを練り込んだうどん。健康的で、肥満予防とダイエットに効果的
評価:わかめを練り込むと風味がよいが、うどんが硬くなる。一方で、わかめの量を減らすと風味がなくなってしまう
提案者:秋山一美さん、小宮山翔子さん、白滝奈緒さん
学生たちに親身に的確にアドバイスする西久の経営陣。左から入沢勝浩常務、西岡直輝社長、西岡秀樹課長。
学生たちに親身に的確にアドバイスする西久の経営陣。左から入沢勝浩常務、西岡直輝社長、西岡秀樹課長。
  学生たちの提案が終わった時点で、西久の経営陣は企画1つ1つを商品化できるか判断。その結果、どの企画もアイデアはよいが、コストや生産方法などクリアすべき課題が多く、現段階ですぐに商品化するのは難しいという判断が下されました。
 しかし、【企画1】「わかめぷらす ~おさかなのかたち~」は、今後の商品化の可能性を探りながら、企画の改良や生産方法の検証を行っていくことになりました。

企画を考えるのは楽しいけれど商品化の難しさを実感

 最終プレゼンテーションに出席したのは7名。課題解決型インターシップに参加し、新商品の企画開発を体験した感想を述べてもらいました。
コストの計算で悩むことが多く、人件費や流通の経費、会社の利益などを考えたうえでの価格設定が難しかったです。

パッケージのデザインを考えるのが専門外で初めてだったので苦労しました。

新商品を考えるのは楽しかったのですが、アイデアをまとめるのに全員が納得するまで時間がかかり、その難しさを知りました。

班内で連絡のいきちがいがあり、コミュニケーションを上手に取ることも大切だなと思いました。

提案に対して西久さんからアドバイスをいただくたびに自分の考えの甘さに気づき、社会はそんなに甘くないと認識させられました。

ターゲット設定した商品を実際にどうしたらそのターゲットに購入してもらえるのか、どうしたら知ってもらえるのか、そういった戦略を考えるのが難しく、安易な考えではまったく通用しないことを学びました。

新商品はコストや宣伝方法などすべてを考えなければならず、ただ発想すればできるものじゃないことがよくわかりました。

提案すればするほど課題が出てきて、現実はこうなんだと感じました。

将来、商品開発の仕事をしたいと思って参加したのですが、思うようにアイデアが出なかったり、やっと出たアイデアにコストや生産方法の課題が山積みだったり、自分に才能があるのかどうか、将来を考える参考になりました。でも、あきらめないで目指したいと思います。
チームで協力してつくったプレゼンテーション資料を手に、これまで成し遂げた活動に充実感を得て、笑顔を見せる学生たち。
チームで協力してつくったプレゼンテーション資料を手に、これまで成し遂げた活動に充実感を得て、笑顔を見せる学生たち。
 「新商品の開発は思った以上に難しく、いい経験ができた」という感想が多く、学生たちのほとんどが「この経験が将来、会社に就職してから役に立つと思う」と述べました。
 今回、わかめの新商品開発にはもう少し時間がかかりそうですが、学生たちにとって課題解決型インターシップはたいへん実りのある体験だったのではないでしょうか。