新居浜・西条お役立ち情報館
現役理学療法士によるリハビリテーションの考え方を取り入れた「自宅でできるちょっとした健康トレーニング」をご紹介。今回は、悩んでいる人も多い「肩こり」を和らげます!
凝り・痛みの改善や筋力低下の予防には、かんたんリハビリが有効です。
心も体も健康に過ごすことのきっかけになればと思い、おうちでできる簡単なリハビリのやり方をご紹介していきますので、無理なく続けられるものを1つでも選んで試してみてください。
僧帽筋(そうぼうきん)とは、首から肩・背中にかけて広がっている筋肉で、さらに細かく言うと、上部線維・中部線維・下部線維に分けられます。
各部位は以下のような役割を持っています。
(1)上部線維:肩を上げる
(2)中部線維:肩甲骨を寄せる
(3)下部線維:肩甲骨を下げる
肩こりは、いわゆる「猫背」と呼ばれる姿勢が主な原因になっていることが多いです。具体的には、以下の図のような状態です。
・肩が上がっている
・肩が内に入っている(=肩甲骨が開いている状態)
・肩が下がっている
・肩が寄せられている
僧帽筋の中の上部繊維が働きすぎている(緊張している)ためです。
上部線維は「緩める」のが、良い姿勢につながります。
上部線維が緊張していることにより、中部線維と下部線維がうまく使えていないためです。
中部繊維・下部線維は「鍛える」のが、良い姿勢につながりますが、まずは上部線維の緊張を取り、2つの繊維をうまく使える状態に戻してあげることが大切です。
・痛みのない範囲で無理なく行ってください。
・呼吸を止めないように意識しましょう。
肩回りの筋肉の緊張をほぐします。
両肩を力いっぱいすくめて、一気に脱力します。
5回程度を目安に繰り返しましょう。
肩をすくめる時に息を吸い、脱力する時に吐きます。
僧帽筋上部線維を伸ばします。
手で頭を押さえ、反対側へ倒していきます。
左右それぞれ10秒キープ、2セットを目安に行ってみましょう。
呼吸は自然にできていればOKです。
肩甲骨の動きを良くします。
両手を肩に当てて、肘で大きな円を描くように回します。
前回し10回、後回し10回を目安に行ってみましょう。
呼吸は自然にできていればOKです。
リハビリテーションとは、『Re(再び)+habilis(適した)+ation(~にすること)』という意味で構成された単語で、直訳では「再び適した状態にすること」となり、『本来の状態に能力回復すること』を意味します。
このように言われると堅苦しく聞こえるかもしれませんが、難しく考えずにちょっと意識して一緒に体を動かしてみませんか?
『運動』は、『運が動く』と書きます。
普段の生活にちょっとした運動をプラスすることで運を動かして、心も体も元気に過ごしてもらえたらなと思います。
1994年生まれ、新居浜市出身。
川崎医療福祉大学リハビリテーション学科卒業後、大阪府の回復期リハビリテーション病院に4年半勤務し、現在は訪問リハビリに従事。その他、高齢者を対象にした美容サービスを提供するケアビューティストとしてフリーで活動中。
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