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ZOOM UP:かわさきの元気企業

第6回 ニッケン石橋 石橋博社長に聞く

2010/12/08

ビジネスとボランティアは車の両輪

2001年創立のニッケン石橋の主な事業はDM、ポスティング、公衆電話ボックスのメンテナンスです。石橋博社長は先頭に立って事業の拡大を図るかたわら、青少年指導員など数多くの役職を持ち川崎市民に直接関わるボランティア活動を続けています。

川崎市をふるさとに

出発するニッケンメール便。
出発するニッケンメール便。
私は北海道石狩地方の出身で、高校を出てから川崎に来ました。以来、独立心が旺盛でいくつかの事業を起こしました。「ニッケン」とは医薬品販売に携わったとき“日夜健康に”とつけた標語ですが現在のメール便事業でも踏襲しています。
川崎は親しみがある街、下町的で閉鎖的ではありません。他所からやってくる若い人たちも入りやすい所だと思います。ニッケン石橋のある多摩区は特に開放的だと感じています。
私は青少年指導員をしながら、いろいろなイベントを企画して子どもたちに楽しさを体験してもらっています。これは子どもたちにふるさとを作ってあげたい、将来どこに行くとしても、川崎での印象に残る思い出を残してあげたいという思いが強いからです。

指導員の活動の実際

夜間パトロール、左から2番目が石橋社長。
夜間パトロール、左から2番目が石橋社長。
青少年指導員は長く続けています(現在川崎市青少年指導委員連絡協議会 会長、川崎市青少年の健全な育成環境推進協議会 会長、多摩区青少年指導委員連絡協議会など)。一つ役職を引き受けると関連の団体から次々に依頼が来ます。おろそかにはできないたちで、引き受けた以上会合にもなるべく出席して目的や活動について自分なりに理解してアイディアも出していきます。
宿河原地域の青少年指導員として月に4回くらい、小学生の下校時の指導があります。また、7,8人で繁華街の夜間パトロールを実施します。かつてはパチンコ屋さんに出入りしている高校生も見かけましたが、遊技場組合の協力もあって今では殆んど見かけません。今問題なのは夜間のゲームセンターでしょう。高校生でも夕方6時には帰宅する建前ですから、8時過ぎになっても遊んでいる高校生にはまず店から注意してもらいます。たいてい、それで解決します。最近では、青少年に対する注意のステッカーを貼ってくれる店も増えてきて、長年のパトロールの成果かもしれません。

歌声で薬物防止

現場仕事も先頭に。
現場仕事も先頭に。
私は薬物乱用防止指導認定講師の資格を持っていて、生田地区ライオンズクラブから中学の文化祭などで講演を頼まれます。1部屋与えられて、パネルを展示し、15分くらいのビデオを上映してから薬物の恐ろしさについて講演します。子どもたちは固い話にはすぐあきてしまうので、途中で突然歌をもちろんアカペラで披露します。元俳優、元歌手の水健太郎(*)「失恋レストラン」は先生以外殆んど知りませんが、歌手の尾崎豊(**)「アイラブユー」は大うけで、拍手がおきたりします。盛り上がって、また真剣に聞くようになりますから本題に戻って、「薬は1度手を出したら止められないんだよ、命に係わることもあるんだよ。」と話します。堅苦しいお説教よりよほど効き目があるようです。最近は元女優の酒井法子の話題も出します。

*薬物関連容疑で5度の逮捕、2010年11月実刑判決を受けた。
**覚醒剤での逮捕歴があった。1992年、26歳で死亡。

よりよいものを目指すアイディア

ウォーキング出発前の注意。いつも皆と一緒に歩く。
ウォーキング出発前の注意。いつも皆と一緒に歩く。
イベントは続けていくことが大事ですが、私はもっと何かないかとアイディアを探します。青少年指導委員連絡協議会の主催で、毎年9月最終土曜に開催する「多摩ウォーキング:2万歩歩いてみませんか」では歩いた後に軽食とクイズを企画しました。○×形式の問題で正解者が次の問題に進めます。問題が足りなくなって、その場で作成ということも経験しました。最後まで残った1人あるいは数人の方は感動しますし、皆が楽しめます。そのおかげか、100人以下だった参加者がいきなり200名以上になってしまい、翌年は少し絞込みをするほどでした。私が何かアイディアを出せば実行に移してくれるスタッフがいるので、励みになりますし感謝もしております。

ビジネスの拡大

わたしはこうした活動はあくまでボランティアであって、ビジネスに利用したことはありません。むしろ会社からはブーイングです(笑)。重く考えると先に進まないので、あまり悩まずやるべきことはやるという方針です。
営業活動をしていると、ボランティア活動で見知った人がたまたま、市役所の関係部署に移動になっていたなどということがあります。こうした場合、ビジネスにの付き合いになってもお互いに安心感は持てますが、反面「こちらもきちんとしなくては」と緊張するものです。
ニッケン石橋は川崎市で地域密着型の宅配便、メール便事業を営業から配達まで一貫して地道に行ってきて、ようやく市民の皆様に評価されてきました。NTTさんから仕事を請けているといっても、まだ数%に過ぎません。それだけに、まだまだ大きく伸びる余地があると思っています。「やっぱり郵便局でないと」と言われないような、さらなるサービス向上も必要でしょう。
事業の維持、拡大には当然、若い社員の協力がどうしても必要です。そこで、最後に青少年の方に言っておきたいことがあります。わが社でも、入社していくらも経たないうちにやめていく方もおりますが、私ははじめ自分に合っていないように見える仕事でも、しっかりやって自分なりのポジションができれば楽しい面も発見できるものだと思います。「がまんする中から見出せるもの」もあるはずで、そうした人たちとともに事業をさらに広く展開していきたいと考えています。
株式会社 ニッケン石橋
〒214-0022 神奈川県川崎市多摩区堰1-15-33
TEL:044-829-5614 FAX:044-829-5616
http://www.nikkenmailbin.co.jp/pc/

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株式会社フューチャーリンクネットワーク(TEL:047-495-0635)
川崎市経済労働局労働雇用部(TEL:044-200-2276)

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