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ZOOM UP:かわさきの元気企業

第4回 ジスクソフト株式会社 冨澤清社長に聞く

2010/09/21

創業40年目の節目の年。新規事業にも着々と布石

40年の社史を振り返りながら、新規事業について熱っぽく語る冨澤清社長
40年の社史を振り返りながら、新規事業について熱っぽく語る冨澤清社長
めまぐるしく変化するIT(情報技術)業界にあって、ジスクソフト株式会社=本社・川崎市中原区=が今年創業40周年を迎えた。1970年、ソフトウェア開発業としてスタートした同社は、分社経営からグループ4社の統合合併など幾多の経営改革をへて、さらなる経営基盤の強化にのりだしている。節目の年にあたり冨澤清社長にインタビュー。「明るく躍動感のある企業」を強調する冨澤社長は、新規事業の展開についてもまた熱っぽく語ってくれた。

カラフルで硬軟とりまぜた社内報

カラー写真の多い楽しい社内報
カラー写真の多い楽しい社内報
「これをご覧ください」と、冨澤社長が見せてくれた社内報。同社の創業40周年特集号「じすくそふと夏号」である。
 そこには、創立記念集会で同社長が語った創業からの歩み、沿革、将来への布石、各部署からの報告などに続き、「ヒューマン・マネジメント研修」の活動報告、野球、テニス、釣り、ゴルフなど10クラブの同好会活動、告知板には資格試験合格者の名前…硬軟取り上げた企画、カラフルなレイアウトには思わず見入った。
「私が社員に常々話していることは、仕事を楽しみ、人生を楽しみなさい。そして仕事はリスクを承知で挑戦しなさい、ということです」
柔軟な発想、柔和な語り口に社員を思いやる温かさがにじみでている。

大手企業を敬遠、イチからスタートのつもりでジィスク入社

――入社当時のことをお聞かせください。

1970年入社当時、スタッフは社長にソフトの技術者1人、そして2,3人のパンチャーが全社員です。職場は新宿でした。パンチャーとはカードのデータ入力業務のことです。私はソフトウェアの技術者として入社しました。コンピューターの勉強をしていましたから。3社の入社試験をうけて3社とも、うかりましたが、イチからやってみたくて当時無名でできたばかりの株式会社ジィスク(東京・新宿)に入社しました。

本家の再建計画に着手

――分社経営について。

入社15年をへた1985年、会社運営をめぐって創業者(故波多野明夫氏)と経営方針で食い違い、20人の部下を連れて小杉支社を分社しました。分社独立ですね。社名は株式会社ジィスクエンジニアリング。1987年にお客様からの要請で要員派遣会社設立(ジィスクシステムサービス)。1991年子会社設立(ジィスクライフサポート)とくるのですが、時はバブルがはじけたころです。92年本家「ジスクソフト(株)」は社員数60人で年間売上6億円強。しかも多額の負債をかかえていました。創業者から相談があり、本家の再建計画に着手したわけです。

――そこで冨澤社長が執られた策は。

支社を閉鎖し、本社がパソコン向けの輸入販売を手がけていたパッケージ部隊を解散しました。下請けとして創業当時からの付き合いでもありました富士通さんにもいきさつを説明し、了解していただきました。

21世紀の新年に統合合併。新たな気持ち、新たな体制づくり

――2001年1月、ジィスクシステムサービスやライフサポートなど系列4社を統合合併されました。

1月1日のことです。21世紀が始まる新年に統合。次のステップを見据えて資本金1億円、社員数300人規模で基盤を整える体制づくりに臨んだ次第です。

近年の景気低迷に柔和な顔にもついかげりが…

――10年をへて、こんにちのジスク株式会社は。

従業員400人、2008年度の売上24億円。ここ4,5年は右肩上がりですが、正直のところ、この不況は想定外ですね。富士通グループへの依存もいつまでもというわけにはいかないかも。

3事業部門の稼ぎ頭はAS

――アウトソーシング(OS)、アドバンストサービス(AS)、システムソリューション(SS)の3つの事業部門があります。営業の状況は。

(ニッコリして)SSはソフトの開発部門ですが、以前はここが一番だったのが、最近は技術系サポート業務のお手伝いASでしょうか。

川崎大師のHPはお任せ

――川崎大師のホームページはSS部で手がけられたとか。

15年ほど前になりますか。ある会合で提案されて、それ以来新規コンテンツの追加や運用業務を担当させていただいております。インターネットでの初詣の同時中継を提案したこともありますが、ボツになりました(笑い)。いいアイデアだと思いましたが。

“スマートフォン”開発プロジェクトが始動

開発チームのリーダー新井和義さんが丁寧に説明してくれました
開発チームのリーダー新井和義さんが丁寧に説明してくれました
――3つの事業部に加えて、新規事業への着手はいかがでしょう。

これは言っていいのかな…。i Phoneやi Padを使ってそこで動くようなパッケージソフトを研究開発中です。Googleが開発したOS込みのプラットフォームにAndroidという基本ソフトがあります。タッチパネルモニターに組み合わせると多彩なAR(拡張現実)コンテンツが実現できます。たとえば自分の住みたいところに行って不動産物件を調べたいとき、検索条件を入れれば瞬時に売り物件が表示されるといった具合ですね。(ここでは開発チーム“スマートフォン”のリーダー新井和義さんも加わり説明にひと役かってくれました)うちはインターネット時代にあったパッケージ事業を先々ビジネスとして提供していきたい。アイデア次第でしょうか。いつまでも富士通さんの仕事ばかりではいけません。

“無免許禁止運動”で資格取得礼賛

――社員には資格取得を積極的に勧めておられますね。

私が入社した40年前、折しも国家試験が始まりましたが、今はIT系の国家資格はもちろん、ベンダー資格の種類も数多い。資格をもてば営業上でもプラスになるでしょう。“無免許禁止運動”といって資格をどんどんとるよう奨励しています。社内でも勉強会を開いています。
インタビューの最後に冨澤社長は、自らの企業理念を強調されました。
■仕事を楽しみ、人生を楽しむ
 ◆プロ集団を目指して、仕事上での達成感を共有しましょう
 ◆友人を大切にし、趣味も楽しみましょう
 ◆同好会に参加し、コミュニケーションを図りましょう
機会あれば、スキー、野球、ゴルフなど率先して仲間の輪に入っているそうです。 (聞き手 前田)
<プロフィル>冨澤 清(とみざわ・きよし)1950年4月、東京・荒川区生まれ。趣味ゴルフ。町田市在住。
※社名の由来 「Japan Information Service Co.Ltd」の頭文字から、1970年創業当時の波多野明夫社長が「JISC:ジィスク」と命名。1991年、ジスクソフト株式会社と社名変更。

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川崎市経済労働局労働雇用部(TEL:044-200-2276)

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