建物づくりには、必ず設計図があります。その設計図は実際の大きさではなく、縮尺のかかった小さいサイズの物が通常です。その縮尺のかかった設計図を実際の大きさにして、建物を作る場所にリアルタイムに正確に「墨」という基本ラインを出していく事が、私たちの仕事です。そして、その「墨」を基礎工事・大工工事・内装工事ほか建物づくりに関連するあらゆる業者さん達が基本のラインとして共有し、建物完成のために使用していきます。ですから、私たちのこの誠の「墨」が無けれは、設計図通りの素晴らしい建物の完成はあり得ないのです。

地球には重力があり、水は高い方から低い方に流れます。建物づくりの工具にはこういった自然科学の原理を利用した興味深いものがたくさんあります。そういった類のものは古代建築物の建造にも使われたようです。現代の私たちも通常の作業においてその一部を使用しています。しかし、現在では赤外線や可視光線等を用いた精密機器も発達しており多種多様です。それらを使用する事により、強風下等の悪天時や暗所での作業の効率がぐっと良くなりました。いずれにしても、どちらも大変な優れもので慣れれば誰でもすぐ使えるようになれます。

「経験が無いし、建築の資格も無いので・・・」とか「測量器械がむずかしそうで・・・」など不安はたくさんあると思います。必要なものは「やる気」だけです。私たちの仲間はすべて異業種からの転職で活躍しています。不動産業・ホテル業・教師・・お笑い芸人・ガードマン・とび職人などなど・・・。まずは工具の種類と名前から覚えて、測量機器の設置・操作など、一つずつ覚えていきましょう。もちろん親切丁寧に楽しく指導致します。

私たちの手がける建物は、首都圏近郊におよぶ大きなものです。したがって今後次世代につながり、地図に載り歴史に残っていきます。身近なところでは、新川橋病院(フジタ建設)、川崎駅西口直結の高層マンション(東洋建設)、県立川崎高校(小川組JV)、島忠ホームズ・矢向(五洋建設)、他には、大森ベルポート(五洋建設)、東京ビッグサイト(間組JV)、晴海清掃工場(五洋建設)　などです。自分が手がけた建物に出かけるたびに当時の苦労を思い出しもしますが、一緒に行った家族には必ず自慢してしまいます。