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川崎アワード

第23回 ガラスびんリサイクルの東洋ガラス 殿

『第21回 カレットの三栄ガラス』さんに続き、出来上がったカレットがどのようにリサイクルされているのか気になる…というお問合せにおこたえして、

今回は、ガラスびんを作っている『東洋ガラス』さんを取材させてもらいました!

私が子供の頃は、ジュースや牛乳など、飲み物の多くはガラスびんに入っていたのを知っている方も少なくないのではないでしょうか?飲み終わったびんをお店に持っていくと、1本5円~10円で回収してくれたり…ありましたよね?

今ではそんな風景もめったになくなり、飲み物のほとんどがペットボトルや缶が主流になっておりますが。

そんな現在、ガラスびんのリサイクル事情は、どうなっているのでしょう?
何もわからないまま、取材にレッツゴー!
東洋ガラス株式会社川崎工場は、川崎区夜光にあります。<br>
東洋ガラス株式会社川崎工場は、川崎区夜光にあります。
東洋ガラス株式会社は、1888年にガラス容器メーカーとして誕生して以来、「ガラスのもつ可能性をみつめ、生活文化の向上に貢献する」ことを基本として成長、現在では21世紀の目標として「ひとにやさしく、地球にやさしいガラスびん」をテーマに掲げ、新規技術と大胆な発想などで、循環型社会(3R)を築くための提案を行っています。

3Rとは

1.Reduce
    リデュース:減らす(ごみを出さないようにする)
2.Reuse
    リユース:繰り返し使う
3.Recycle
    リサイクル:再資源化(再生して使う)

1.2.3.の優先順位で廃棄物の削減に努めるのがよい、とされている考え方です。

では、その3Rをガラスびんに当てはめて考えてみましょう
ガラスびんの3R

1.リデュース→ガラスびんの軽量化
ガラスびんの厚みを薄くし、軽量化することで、製品をつくる時の原料を減らし、資源を節約します。びんのリデュースは、原料の節約だけでなく、燃料やCO2の排出量の削減にもつながり、軽くなったことで輸送効率も向上、環境負荷を軽減しています。

2.リユース→リターナブルびんの使用(返却、詰め替えをすることによって、何度も使用する)
日本には100年以上も昔から、一升びんやビールびん、牛乳びんに代表されるリターナブルびんがあります。リターナブルびんは、繰り返し使うことで、エネルギーの消費量やCO2の排出量を大幅に削減できます。

3.リサイクル→あきびんを、びんの原料にする
古くなったリターナブルびんや使い終わったびんは、カレット工場で細かく砕かれ、新しいガラスびんの原料になります。あきびんを砕いたカレットを利用することにより、天然資源を節約でき、原料を溶かす時間などが短縮され、省エネルギーになります。
ではいってきます!
ではいってきます!
それでは実際に、びんができるまでを見学に行ってみます。

工場内に入るには、白衣と帽子、メガネ、ヘアネットに手袋という重装備。気合が入るなぁー。
白いカレット。<br>これが透明なびんになるのね。
白いカレット。
これが透明なびんになるのね。
工場の敷地内はすごく広くて、慣れないと迷子になりそう…

歩いているとカレットが入ったトロッコに遭遇。
ついこの間までは、びんでした。
ついこの間までは、びんでした。
このカレットも、元をたどれば回収された空きびんです。
こうして細かいカレットになり、また新しいびんとして生まれ変わる…そしてまたカレットになって…
こうしてリサイクルの輪はずっと続いていくんだね。
けい砂、ソーダ灰、石灰石、カレットなどは、ミキサーで混合され、その後約1500度で溶かされてガラスになり、1100度位でびん1個分に切断され、ガラス玉となります。
そのガラス玉は、製びん機をとおり、びんの形になってから徐々に冷やされたあと、傷などをチェックされ、印刷されて、製品になります。

と、簡単に書きましたが、この工程の前半はほとんど機械で行われており、人間はその操作をするというかたち。しかし、操作をする機器の部屋にも、その熱さは伝わってきます。
1500度に溶けたガラスがドドーっと流れる様子をモニターで見せてもらいましたが、それはそれはの迫力でした。


 

原料秤量および調合は自動化されている。
原料秤量および調合は自動化されている。
機器のある部屋の中。
機器のある部屋の中。
形はびんになっているが、まだ真っ赤で熱い状態。これは緑色のびんなのです。
形はびんになっているが、まだ真っ赤で熱い状態。これは緑色のびんなのです。
時間をかけてゆっくり冷やしていく。まだ手で触れないほど熱い。
時間をかけてゆっくり冷やしていく。まだ手で触れないほど熱い。
やはり最後のチェックは目視がたより。<br>ひとつひとつをしっかりチェック。
やはり最後のチェックは目視がたより。
ひとつひとつをしっかりチェック。
できあがったびんは、多種多様な自動検査機で欠点のあるびんを取り除き、最終的に外観をチェックするのは人の目で。

小さな傷や異物があるだけでも製品としては世に出られないのだ。

この『T2』が『東洋ガラス川崎工場生まれ』の証!<br>T2…かっこいい!<br>
この『T2』が『東洋ガラス川崎工場生まれ』の証!
T2…かっこいい!
出来上がったびんの底には、東洋ガラス川崎工場で作ったというマークがつけられます。

みなさん、びんの底に小さなアルファベットや数字がついているのを見たことありませんか?

このマークで、どこで作ったかわかるようになっているんだそうです。私も初めて知りました!
ぜひ機会があったら、家にあるびんの底を見てみて!
家庭で不要になったガラスびんが、カレットになり、そしてまた新しい命を吹き込まれてびんになり、また家庭に。
ガラスびんは、すぐにリサイクルされるワンウェイびんに加え、数十回ほどリユースさえてから生まれ変わるというリユースびんがあり、エコの代表とも言える資源。ガラス素材は約5000年も前から使われていたというのですから驚きですね。
ガラスびんの進化はまだまだ続くのだ。
ガラスびんの進化はまだまだ続くのだ。
そして、リデュースの部分で、エコマーク認定となった“超軽量一般びんシリーズ”を生み出したのも、ここ、東洋ガラスなのです。

ガラスびんを軽量化することで、使いやすく、運びやすく、そして資源を有効に使えるということから、今後さらなる増加が期待されています。
大昔から人間とともに歩んできたガラスびん。
5000年たった今、さらなる発展をとげ、地球にやさしい容器としてますます使われていくことでしょう。
地球にやさしい容器、ガラスびんを、これからもどんどん作りつづけてください。
表彰します!
代表で表彰状を受け取ってくださった、環境部の木村さん(左)と嶺重さん(右)。<br>ありがとうございました!
代表で表彰状を受け取ってくださった、環境部の木村さん(左)と嶺重さん(右)。
ありがとうございました!
そしてなんと!

今回は、東洋ガラス株式会社より、豪華なプレゼントもいただいちゃいました!


丸い模様が涼やかな瑠璃色(るり)のタンブラー
丸い模様が涼やかな瑠璃色(るり)のタンブラー
シャープな模様の紫紺(しこん)色タンブラー
シャープな模様の紫紺(しこん)色タンブラー
東洋ガラス株式会社様より、川崎アワードをご覧になった方へ、『八千代切子グラス』をプレゼント!

子会社の東洋佐々木ガラス株式会社製の八千代切子グラス(定価8000円の品)を、それぞれ抽選で1 名の方にプレゼントいたします(色は選べません)。

ご希望の方は、下記にアクセスして必要事項をご記入の上、ご応募ください。
八千代切子グラスプレゼント

※締切 : 2010年5月5日(水)
※当選者は賞品の発送をもって、替えさせていただきます。
東洋ガラス株式会社
http://www.toyo-glass.co.jp/

東洋佐々木ガラス株式会社
http://www.toyo.sasaki.co.jp/

取材協力:東洋ガラス株式会社 川崎工場、環境部