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川崎市技能職団体連絡協議会加盟団体紹介

神奈川県和服裁縫協同組合 川崎支部

提供:川崎市技能職団体連絡協議会

神奈川県和服裁縫協同組合 川崎支部の紹介

神奈川県和服裁縫協同組合は明治22年に発足、川崎支部は県の組合に仲間入りするかたちで昭和32年に誕生しました。
日本人の伝統的な衣服である着物(和服)の仕立てやリメイクをしたり、和裁教室を開いている技能者の団体です。ほとんどが女性ですが、少数ながら男性もいます。独立するまで10年はかかるといわれる和裁の世界で、川崎支部には20年から最高55年のキャリアを持つ職人たちが所属しています。生活スタイルが変わり、和服の仕立てそのものは減っているものの、和服の魅力は衰えず、母親の着物を自分のサイズに直したり長襦袢や羽織にリメイクするお客様が増えています。

当組織の目的

・和服裁縫一般の知識や技能向上
・新しいニーズに対応するため講習や意見交換
・組合員相互の育成・扶助

活動内容

川崎支部では川崎市や川崎市技能職団体連絡協議会(技連協)、直接の上部組織である神奈川県和服裁縫協同組合が主催・共催する各種のイベントや講習会、勉強会、会合などに積極的に参加し、加盟員の技術向上や最新情報の収集に努める一方、実技を披露し会場を訪れる市民に対し和裁の素晴しさをアピールする活動に力を入れています。実演以外に和布を使った小物作りのプレゼンテーション、販売は毎回、各会場で大変人気を呼んでいます。講師を呼んで支部独自の勉強会や技能研修会も積極的に開催しています。
近年、日本では洋装が主流となっていますが、古来の伝統衣装である和服へのニーズもまだ根強く残り、和服裁縫の注文は絶えることがありません。個人経営の多い私たちの組織では工場生産・大量生産品とは異なる、熟練した小回りの利く手作り技法を武器に、お客様からの細かいリクエストに応じています。和裁という日本の伝統と文化を守り、その継承・伝達に私たちが少なからず貢献しているのではないかとがんばっています。

主な行事

■県協同組合の主な行事
1月    新年会
2月    針供養
3月    修了・卒業試験
4月    修了・卒業証書授与式
5月    県組合定時総会
6・7月  青年部による技能研修

■川崎支部の事業
8・9月  技能研修会(年1回)
9月    てくのかわさき技能フェスティバルに参加
月1回   定時支部会

和裁の魅力

反物を素敵な着物に仕上げ

和服仕立て職(和裁師)はデパートや呉服店、個人などから預かった反物(1枚の長い布)を裁ち、注文に応じて柄合わせ、寸法を吟味し一枚の着物に仕立て上げていく職業です。基本的にはすべて手縫いで着心地のよい着物を作るため、一針一針ていねいに最良の仕立てを心がけています。素晴しいデザイン感覚や技術で作られた染め物や柄物をお客様一人ひとりの体型に合わせ、色柄の配置を考慮し、美しい着物に変身させていく醍醐味は、和裁師の生きがいにも通じます。

仕立て直して何回もリニューアル

日本民族の伝統衣装である着物は古くなっても解き洗いし、仕立て直して何回でも蘇らせることができます。例えば長着をコートや羽織に、羽織は帯などに転用してオリジナルの作品を製作するなど、きめ細かな対応ができます。また、端切れ、残り布など材料を最後まで活かせる優れた素材であり、環境にもやさしい存在といえます。

和裁の基礎技術

運針(表裏同じ縫い目に針を運ぶ)が基礎技術となり、和裁は運針に始まり運針に終わるといわれるほど大切な工程です。針の持ち方、指の運び方を正しく覚え、訓練を重ねていくことが大事です。川崎支部では学校や各地の講習会で組合員が講師となって、運針の上手なやり方を参加者一人ひとりに手をとって教えていきます。

和裁の技能検定

和裁学校や専門学校などで基礎的な技術・知識を学ぶことができますが、多くの場合、和服裁縫所などで働きながら専門的な技能と知識を身に付けて和服仕立て職になります。また、実務経験により目的とする級の技能検定受験資格が得られます。和服裁縫に関する技能検定職種には和裁(和服製作作業)1級、2級、3級があります。
技能検定試験の実技試験と学科試験の両方に合格すると、合格した級の区分によって、労働大臣又は都道府県県知事から「技能検定試験合格証書」が交付され、合格した級及び作業職種の「技能士」と称することができます。証書と合わせて交付される「技能士バッジ(技能士章)」を着装すれば、世間に技能士であることをアピールできます。

組合に加入するメリット

本部(県和服裁縫協同組合)や県、市が主催・共催する各種のイベントや勉強会、講習会に優先的に参加できるうえ、新しく和服裁縫の技能を身に付けた若い世代などに対しては、これから本格的に和裁師として独立するための支援が受けられます。一方、支部組合員は毎年1回、てくのかわさきで開かれる「技能フェスティバル」で和布を使って人形や吊るし雛を縫ったり、折り紙で着物の雛形を折る体験コーナーを設けて組合員が手縫いの楽しさ、魅力を訴えています。また、川崎市と技連協が市内の中学校を対象に実施している職種別体験教室「技能職者に学ぶ」にも協力して講師を派遣、和裁の基礎技術や和服裁縫職の仕事内容を紹介し中学生の進路選びに一役買っています。こうした有意義な活動ができるのも組合員になればこそです。

組合からのメッセージ

浴衣や振り袖、訪問着、打掛けなどの、さまざまな種類の和服を仕立てる技術を身に付けるまでには5年程度の修業が必要だといわれていますが、袴や内掛け、柄物、縮みの多い生地などの難しい仕立て作業は、さらに熟練した技術と豊富な経験が求められます。当川崎支部には、こうした熟練技能者が多数所属して、さまざまな和裁の注文に応えています。

和服裁縫の仕事は身体の動く限り、生涯現役でできる仕事です。川崎支部には和服仕立て一筋に長年携わり、なおも多くの注文をこなしておられるベテランが揃っています。後進を指導・育成する意欲にも燃えています。根気の要る仕事ですが、出来上がったときの達成感はなんともいえません。私たちと一緒に、この素晴しい和服裁縫の世界でものづくりの喜び、楽しさを味わいませんか。

川崎市の技能者や職人の皆様を紹介する映像番組「The 職人魂」でも、紹介されました。

神奈川県和服裁縫協同組合 川崎支部

■所在地 〒216-0001 宮前区野川2834
■電話  044-777-6287
■FAX   044-777-6287

和服仕立てのできる組合員

善本和服裁縫所
■住所: 宮前区野川2834
■電話: 044-777-6287
■FAX : 044-777-6287

斉藤和裁教室
■住所: 川崎区大師駅前1-7-2
■電話: 044-277-5510

片岡和服裁縫所
■住所: 川崎区大島1-17-5
■電話: 044-244-2637

吉田和裁所
■住所: 幸区古市場1-48
■電話: 044-51-1682
■FAX : 044-51-1682