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キラリ輝くものづくり人づくり 平成17年度掲載企業

株式会社ソフテム

ソフテムは受託ソフト開発を中心に事業展開を進めている。鉄道・バス、電力、道路の監視制御システムをはじめ、GIS関連システムや競馬・競輪・競艇発券、換金用端末システムなどを開発。そこで培った技術力で新たな市場開拓に乗り出している。常山勝彦社長は「ソフトメーカーは人が財産。各人の能力を発揮できる仕組み作りを進めていく」と社員のやる気を引き出す環境整備に力を入れている。

トップインタビュー(株式会社ソフテム 代表取締役 常山 勝彦さん)

受託ソフト開発の比率は現在どれくらいでしょうか。

 「現在、メーカー系の受託開発が売上高の約8割を占めています。3年前は100%近かったので元請け仕事や自社製品の比率が少しずつ高まってきたところです。目標としては元請けや自社製品の割合を4割程度に引き上げたいと考えています。しかし、受託開発も顧客の評価が得られれば次の仕事につながるケースが多いので、仕事自体を減らすのでなく新規に元請けや自社製品を引き上げることで比率を高めていきたいですね」

自社製品の代表的なものを教えて下さい。

 「最初に手掛けたのは専修大学ネットワーク情報学部と共同開発でレジスター・販売時点情報管理(POS)・バーコード統合システム『POS STATION』。次に理化学研究所と薬品保管管理支援システム『ChemWatcher』を商品化しました。最近も防災科学技術研究所地震防災フロンティアセンター川崎ラボラトリー、東京工業大学大学院との『光学系災害情報早期発見システム』などの開発にも着手してます。とくにChemWatcherはISO14001取得を目指す企業・大学で受注が伸びて、複数の大手メーカーに採用が決まっているところです。新しくは消防本部向けのシステムも開発し、本格販売に乗り出しました」

産学連携に積極的なようですね。人材確保にも結びついていますか。

 「いまのところ直接の成果はありませんが、今後も産学連携は続けて製品開発やリクルートにつなげたいという気持ちはあります。それ以外にも数年前からインターンシップを実施して学生を受け入れており、大学との関係は強化しています」

ソフト開発というと人材に頼る部分が大きいと思います。従業員のスキル向上やモチベーションを高めるための取り組みを聞かせて下さい。

 「スキルアップに関しては各グループがそれぞれの年間目標を策定、月1回のミーティングと勉強会などを通じて各人の能力向上につなげています。また、5年ほど前から教育委員会という組織をつくり社員が独自でスキルアップに取り組み始めました。もともとは私が『仕事に役立つことを勉強してはどうか』という提案をして始めたのがきっかけです。最初は資格取得の勉強会からスタートしましたが、今では、プロジェクト管理、品質管理等も取り組み始めています」

教育委員会とは名前もユニークですね。従業員が自主的に組織して進めているそうですが、最近の取り組みはどうなっていますか。

 「当初は社長命令ということで全社的にいまひとつ盛り上がりに欠けていたようですが、この3年くらい自発的な取り組みが目立ってきていますね。仕事に役立つというコンセプトをそれぞれ受け止めて忙しい時間をさいて取り組んでいます。強制ではないですが、参加者も増えてきて社員教育の具体的な検討や情報処理試験の勉強会なども開いているようです。課題によってはケーススタディーをプレゼンテーションする機会もあり、普段人前で話慣れていない社員も多いので非常に役立っているという声も上がっています」

成果主義などの評価制度の導入も盛んになっています。ソフテムではどのような方法で従業員を評価しているのでしょうか。

 「成果主義の面では目標管理制度も導入しています。会社全体の目標をグループごとに落とし込み、各人の目標管理を決める仕組みです。42項目の管理目標があり、S・A・B・C・Dというランク分けをしています。目標管理によってスキルアップにもなるし、まとめ役のグループ長の成長にも効果的です。また、この評価制度では、自社開発したシステムを使っており、評価項目をオープンにしていますので社員に対してプロセスが透明になり説明しやすくなりました」

若い従業員も多いようですが、リーダー育成にはどうのような工夫をされているのですか。

 「創業22年を迎えての社員の平均年齢は29歳。勤続年数は平均7年くらいです。すでに請負の仕事は若手のリーダーに一切任せっきりで進めています。私自身、独立して会社を立ち上げた経験から上に立って仕事をすることで得ることは非常に大きいと考えています。例えば教育委員会などの取り組みでリーダーを任せると意見を集約していかにうまくまとめるか苦労する。これが成長につながってきます。そういう意味からも全員に何かの『長』になってもらい責任ある仕事を任せたいと考えています」

抜てき人事のような形での人材活用も効果がでそうですね。

 「最近では4月に発足する九州事業所は若手だけで立ち上げる計画で進めています。2月に入社3年の若手を所長として先発隊で送り込み、その後、若手数人を駐在させようと考えています」

かなり思い切った取り組みですね。九州地区へ進出する狙いは。

 「最近、九州地方から入社してくる社員が増えてきて、当面は本社(川崎市川崎区)で働いていずれは地元に帰りたいという人もいます。今回の九州事業所はそうした受け皿的な意味合いもあります。また、九州に進出しているお客さんからも現地での仕事を頼まれ、その対応も必要になってきました。軌道に乗れば自社パッケージソフトの販売も現地で手掛けることも目的としており、様子をみながら九州拠点として活動範囲を広げていきたいと思います」

今後の事業の方向性を聞かせて下さい。

 「自社製品比率の向上は大きな課題です。指針としては『環境と防災』をテーマに取り組んでいます。すでに環境分野では薬品管理システム『ChemWatcher』を投入しており、防災では全国消防本部向けの防火対象物管理ツールなどを本格販売しています。これは書類管理していた建物の情報をコンピューターで統括し、報告業務の効率化や日常的にデータ活用できるシステムです。また、将来的にはソフト開発から他業種にも事業を広げていきたいと考えています」

社員のコメント 総務・コンテンツ事業部主任 志太攝さん

私は「総務」と「コンテンツ事業部」という2つの部署の業務を担当しています。
 総務としての業務は、採用を中心として社則の整備や助成金等種々の申請手続き、新規事業の立ち上げなど多岐に渡っています。一方コンテンツ事業部の業務は、Web関係や印刷物の作製等、主にデザイン系の業務を中心に行っています。
 入社して7年が経ちますが、その中で感じたことはソフテムという企業は『常に前進しつづける企業』であるということです。ソフト開発だけではなく新規事業の立ち上げ等も積極的に行ってきました。業務以外での活動も盛んで、社長を筆頭にサークル活動・親睦活動に俄然張り切る社員が揃っています。社員を尊重する自由な社風。それが社員のやる気を促し、会社の成長に結びついていると感じます。会社の成長と共に、人間的にも成長していける環境をこれからも作っていきたいと思っています。

代表製品

ChemWatcher
製品概要

ChemWatcherは研究所や大学等でご利用頂く、薬品管理システムです。
薬品使用時にChemWatcherにて測定を行うだけで、使用量の集計や危険物保有量等をいつでも参照する事が可能です。

ChemWatcherは他社製の薬品管理システムと比べ、比較的低価格にて導入が可能です。
また、理化学研究所)植物科学研究センター)形態形成研究グループ)出村博士より様々なご意見を頂き、研究者の方がより快適にご利用頂ける様、バージョンアップを行ってまいりました。

ChemWatcherは1台のみで使用するスタンドアロン型、1台~6台を接続して使用するホスト-スレーブ型、ChemServerを導入し1台~255台までを統合管理するChemWatcher.net型とご利用環境に併せ、最適な構成にてご提供する事が可能です。
また、大々的な導入を前に、スタンドアロン型にてテスト運用を行い、その後ChemWatcher.net型へ移行するといった、柔軟な拡張性を備えております。

ChemServerを御導入頂くと、ChemWatcherとの連動運用はもちろん、InternetExplorerを使用しての運用も可能となります。
ChemWatcherとの連動にて運用を行って頂くと、サーバーのハード故障などによりChemServerが利用不可となった場合でも、ChemWatcher単独で測定などの機能が利用可能ですので、研究者の方への影響を最小限に留める事ができます。

主要機能

・計量機能
・使用状況確認機能
・危険物保有量表示機能
※.ChemWatcher上の全ての一覧表が印刷可能です。
また、MicroSoft Excelのインストールされている環境では、全ての一覧表がExcel形式にて出力可能です。
【会社概要】

■社 名 株式会社ソフテム
■設 立 1985年
■所在地 〒210-0007
      神奈川県川崎市川崎区駅前本町15-5 十五番館5F
      TEL 044-245-0975(代) FAX 044-233-5516
■代表者 代表取締役 常山 勝彦
■URL   http://www.softem.jp/
■E-mail eigyou@softem.jp