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川崎36景

第36景 久本薬医門公園

武蔵溝ノ口からほど近い場所に、ふと目を引く「蔵」が目に入ります。
ここは、「久本薬医門公園」です。

特に遊具などがあるわけではなく、落ち着いた佇まい。サラリーマン風の背広姿の方が、ちょっと腰掛けて缶コーヒーを飲んでいたりするところをよく見かけます。
公園の中にある「蔵」。<br>ちょっと目を引きます。
公園の中にある「蔵」。
ちょっと目を引きます。
年代を感じさせる門です。
年代を感じさせる門です。
大通り沿いから路地に入ったところに、この公園の名前でもある「薬医門」があります。
この門の脇にも説明書きがありますが、「薬医門」という名前にはいろいろな意味があるそうです。
薬医門です。
薬医門です。
「薬医門」は、一節には屋の攻撃を食い止める「矢食い(やぐい)」からきたとも、また、医者宅の門の脇に木戸を付け、たとえ扉を閉めても四六時中患者が出入りできるようにしていたとも言われています。

薬医門は寺社にも住宅にも使われることがあり、特徴は、切妻屋根の中心の棟が、前の柱と後ろの柱の中間(等距離)に位置せず、やや前方にくることです。
現存するこの門は明治43年に完成したものであり、当時、七世信一氏が馬で往診に出掛ける際に、乗馬したまま門を通れるように内法を高く造ったと伝えられています。
説明書きにあった写真。<br>こんなふうに馬で門を通っていたのですね。
説明書きにあった写真。
こんなふうに馬で門を通っていたのですね。
薬医門公園の名前となったこの門は、江戸時代後期から代々医師であった岡家の住宅跡地で、薬医門と蔵、日本庭園の一部を残して2007年3月に公園として再生されました。
建物のあった頃は、黒澤明監督の『赤ひげ』撮影の際に黒塀や母屋を参考にされたとも言われています。
公園の真ん中には「蔵」があり、久本薬医門公園のシンボルになっています。

広場では、健康体操やミニコンサートなどのイベントなども行われることがあり、地域の方々の集まる場所として活躍しています。
日中のベンチには、スーツ姿の男性がコーヒーを飲んでいたり、さんぽの途中に一休みしているお年寄りがいたりと、ほっと一息する場所としても使われているようです。
道路側には、懐かしい井戸のポンプがありますが…
道路側には、懐かしい井戸のポンプがありますが…
残念ながらこの井戸水は飲めません。
残念ながらこの井戸水は飲めません。
庭園には立派な松の木。
庭園には立派な松の木。
また、薬医門側は、小さな日本庭園になっています。

その時代、岡家があった時代のまま残されているようです。
庭園に入ることはできませんが、石の鉢の中には金魚が泳いでいたりするので、ちょっと覗いてみてもよいかも。
よく見て!<br>金魚が泳いでいます。
よく見て!
金魚が泳いでいます。
公園の内外に、古き良き時代の名残をとどめているこの久本薬医門公園。
お天気のよい日にのんびりとプチタイムスリップをしてみてはいかがでしょう。

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