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かわさきマイスター活動レポート

虹ヶ丘小学校の児童が食品サンプル作りに挑戦

かわさきマイスターの田中司好さんが来校

提供:川崎市
食品サンプル界の第一人者でかわさきマイスターの田中司好さんが12月22日(水)、麻生区の川崎市立虹ヶ丘小学校に招かれてものづくり体験教室を開きました。授業を受けたのは、4年生(34人)、5年生(27人)、6年生(26人)の生徒たち。子供たちは田中さんに天ぷらやレタスのサンプル作りの実演を見せてもらった後、キットを使って実際にスイーツのサンプル作りを体験し、ものづくりの楽しさを存分に味わいました。

見て、触って、作って体験!

マイスター紹介/田中 司好さん(食品サンプル、平成21年度認定)

田中さんは実物を見ずに、食品の色や形を正確に再現することができる、食品サンプル製作50年の熟練職人。特に高度な技が要求される和食や生魚の再現を得意とし、その腕前には定評があります。マスコミの取材やテレビ出演も多数、という人気のマイスターです。

美味しそうなサンプルに子供たちは大興奮!!

ずらりと並んだ御馳走に子供たちの視線は釘付け!
ずらりと並んだ御馳走に子供たちの視線は釘付け!
体験教室は2時限目から4時限目の授業を使い、4年生から順に行われました。図工室の一番前のテーブルの上には、田中さんがこの日のために持ってきてくれた食品サンプルの数々がずらりと並べられ、どの学年の生徒も教室へ入ってくるなり、「美味しそう~」「これ、食べたい!」と大興奮。自由に触って、感触を確かめていました。
田中さんが最も得意とする魚
田中さんが最も得意とする魚
色鮮やかな海鮮鍋
色鮮やかな海鮮鍋
フォークが空飛ぶナポリタン
フォークが空飛ぶナポリタン
子供たちの大好物、オムレツも
子供たちの大好物、オムレツも

4年生(2時限目/図画工作)

子供たちに紹介される田中さん。同校での授業は初めてです
子供たちに紹介される田中さん。同校での授業は初めてです
川崎市からの紹介の後、田中さんがまず見せてくれたのはレタス作り。緑と白の液状のパラフィン(ロウ)を円形になるようにお湯に垂らし、ぐっと引き込んでお湯に潜らすと、しわがついてレタスの葉の形に広がります。それを白い部分が中心にくるように丸め、2枚、3枚と重ねていくと、お馴染みのレタスが完成。子供たちは「本物だ!」と大はしゃぎです。さらに、田中さんが包丁で割ってみせると、白い芯の部分が現れて、子供たちから「わあっ」と大歓声が起こりました。
クラス中がマイスターの早業に注目
クラス中がマイスターの早業に注目
全員が作りたてのレタスに触ってみました
全員が作りたてのレタスに触ってみました

ロウをお湯に落として衣を作ります。溶かしたロウの温度は140℃~145℃、お湯の温度はお風呂と同じぐらいです
ロウをお湯に落として衣を作ります。溶かしたロウの温度は140℃~145℃、お湯の温度はお風呂と同じぐらいです
続いて天ぷら作り。薄い黄色に着色したロウを高い位置からお湯に落として衣を作り、そこにエビやサツマイモなどのサンプルをのせて引っくり返すと、サクサクの天ぷらの出来上がり。「うそ~」「すごい!」など、見守る子供たちから歓声が上がりました。中には「お腹が減っちゃった」とつぶやく子も。
衣の上にエビのサンプルをのせて→
衣の上にエビのサンプルをのせて→
ひょいと引っくり返すとエビ天の出来上がり!
ひょいと引っくり返すとエビ天の出来上がり!
「天ぷら揚げたい!」とみんなが手を挙げました
「天ぷら揚げたい!」とみんなが手を挙げました
ここで田中さんが「誰か天ぷらを揚げていいよ」と呼びかけると、大勢の子供たちが勢い良く手を挙げ、みんなでじゃんけん。代表になった子供たちは「やったあ!」と大喜びです。天ぷらをひっくり返すタイミングなどを教えてもらって3人とも美味しそうなエビ天を作り、田中さんから「うまいよ」「よくできたね」と褒められていました。
大きな衣を作るにはお湯の上のロウの面積が広くなるように垂らしていきます
大きな衣を作るにはお湯の上のロウの面積が広くなるように垂らしていきます
「ゆっくり垂らしてごらん」と田中さん
「ゆっくり垂らしてごらん」と田中さん
天ぷらをのせて天ぷらうどんの完成!
天ぷらをのせて天ぷらうどんの完成!
挑戦した子供たちは「楽しかった。マイスターはすごい(橋本健人君)」、「本物みたいで驚いた。またやってみたいです(葛西みずほさん)」、「引っくり返すところが難しかったけど、面白かった(長慎也君)」と話してくれました。

生徒全員に配られたカラフルなスイーツキット。ひもをつけるとストラップになります
生徒全員に配られたカラフルなスイーツキット。ひもをつけるとストラップになります
後半は、キットを使ったスイーツサンプル作りを全員が体験しました。最初に、跡継ぎで食品サンプル製作15年のキャリアがある次男の信司さんが、シリコン製の生クリームの絞り方などを説明。その後、子供たちはクリーム絞り器を使ってマカロンやタルトのサンプルの台に生クリームを絞り、その上にフルーツやチョコレートを自由にトッピングしてオリジナルのサンプル作りを楽しみました。ある男の子は「クリームを出したり、フルーツをくっつけるのが面白い」との感想。完成したサンプルは1日置き、シリコンが乾いてから子供たちに配られました。
田中さんはクリーム絞り器を持って各班を回りました
田中さんはクリーム絞り器を持って各班を回りました
こちらはアシスタント役の信司さん
こちらはアシスタント役の信司さん

授業の合間にマイスターの食品サンプルを見学
授業の合間にマイスターの食品サンプルを見学
みんな食品サンプルに初めて触って大喜び
みんな食品サンプルに初めて触って大喜び

5年生(3時限目/社会科)

ロウを高い位置から垂直に落とすとサクサクの衣ができます
ロウを高い位置から垂直に落とすとサクサクの衣ができます
授業は天ぷらサンプル作りの実演からスタート。田中さんが溶かしたロウをお湯に垂らし、作った衣の上にエビのサンプルをのせて引っくり返し、「さあ、何ができるでしょう?」と問いかけると、子供たちは「エビ天だ!」「美味しそう~」と大喜び。「じゃあ、今度はカボチャだよ」と田中さん。サツマイモ、ノリ、といろいろな天ぷらサンプルを素早い手つきで続けざまに作っていくと、「わあ~」「リアル!」と子供たちの歓声も一際大きくなりました。

続いて、レタスのサンプル作り。ロウをお湯に潜らせて作った葉を丸めて次々と重ねていき、「こうやってだんだん大きくしていくんだよ」と田中さん。玉になったレタスを「さあ、中はどうなっているかな?」と包丁で割ると、本物そっくりの白い芯が現れ、子供たちから大きな拍手が起こりました。
緑と白の2色のロウをお湯の上で足して円形にします→
緑と白の2色のロウをお湯の上で足して円形にします→
ロウをお湯の中に引き込みます
ロウをお湯の中に引き込みます
お湯から引きあげるとしわしわのレタスの葉に!→
お湯から引きあげるとしわしわのレタスの葉に!→
白い部分が中心にくるように丸めます
白い部分が中心にくるように丸めます

天ぷら作りの代表にみんなが立候補
天ぷら作りの代表にみんなが立候補
次にクラスを代表して3人が天ぷら作りに挑戦。田中さんは「もう少し上からロウを垂らしてごらん」「そこで引っくり返すんだよ」などとアドバイス。声援を送りながら見守っていた残りの生徒たちは、エビ天が出来上がる度に手を叩き、友達の健闘を称えていました。
ロウの熱さにちょっとびっくり
ロウの熱さにちょっとびっくり
「あ、固まった!」とロウがサンプルに変身する不思議を体験
「あ、固まった!」とロウがサンプルに変身する不思議を体験
頑張った友達にみんな大きな拍手を送りました
頑張った友達にみんな大きな拍手を送りました
3人の代表はそれぞれ、「食品サンプルはレストランなどで見て作ってみたかった。最初は衣が先に固まってしまって失敗したけれど、田中さんに直してもらって成功しました(阿部真綾さん)」、「意外と難しかった。マイスターは昔からこの仕事をしているのでさすがにうまいなあと思った(河岡巧真君)」、「エビを乗せて引っくり返す時に一瞬で衣に変わって面白かった。出来は微妙。将来、職人の仕事に興味を持ちました(星合志樹君)」との感想。

最初にモニターを使って次男の信司さんが作り方を説明
最初にモニターを使って次男の信司さんが作り方を説明
スイーツサンプル作りでは、ピンクやブルーなどカラフルなキットが全員に配られ、子供たちは大喜び。マカロンやタルトに自分でシリコンの生クリームを絞り、その上にフルーツやチョコを自由にトッピングして、自分だけのオリジナルサンプルを作りました。どの生徒もパーツを組み合わせたり、トッピングの配置を決めるのに夢中で取り組んでいました。

遠藤絢奈さんは「ずっとこの授業を楽しみにしていました。クリームを絞るのが難しかったけれど、うまくできた。チャンスがあったらまた作りたいです」と話してくれました。
田中さんが手伝って生クリームを絞ります
田中さんが手伝って生クリームを絞ります
生クリームの上にチョコやゼリーのサンプルを自由にトッピング
生クリームの上にチョコやゼリーのサンプルを自由にトッピング

日直の生徒が田中さんへお礼の言葉を言いました
日直の生徒が田中さんへお礼の言葉を言いました
日直の星合君から「レタスは何回も丸めて重ねて作るのでびっくりしました。今日は食品サンプル作りを教えてくれてありがとうございました」と田中さんへお礼の言葉が送られ、授業が終了しました。

リアルなサンプルに「触っていいですか?」と子供たち
リアルなサンプルに「触っていいですか?」と子供たち
質疑応答では大勢の生徒が手を挙げました
質疑応答では大勢の生徒が手を挙げました