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かわさきマイスター活動レポート

第34回多摩区民祭-この指とまれ2011-

「かわさきマイスター」のブースが出店し、展示即売や匠の技を披露

提供:川崎市
「かわさきマイスター」のブースには、雨の中でも多くのお客さんが訪れてくださいました
「かわさきマイスター」のブースには、雨の中でも多くのお客さんが訪れてくださいました
-この指とまれ2011-をテーマに「第34回多摩区民祭」が10月22日(土)午前10時~午後3時、生田緑地一帯を会場にして開催されました。今年リニューアルをし、メイン会場となった中央広場(芝生広場)には「かわさきマイスター」の展示即売も出店し、多摩区在住の内海正次さん(平成10年度認定、寝具技能士)と関戸秀美さん(平成13年度認定、神社寺院銅板屋根工事)の2名のマイスターが参加、来場者に熟練の技を披露したり、作品の展示・販売を行いました。

生田緑地で開催されるようになってから今年で9回目を迎えた同区民祭。町内会・自治会をはじめ、地元関係諸団体で構成される実行委員会が主催し、歴史ある行事として地域に根付いています。当日の午前中はあいにくの雨で、時折激しく降る雨に来場者も途切れがちでしたが、午後には天候も回復し「かわさきマイスター」のブースも多くの人が立ち寄り、展示品を眺めたりマイスターの匠の技を見物したり、楽しい時間を過ごしていました。

内海正次さん(平成10年度認定、寝具技能士)

ミニチュア布団・かいまき展示、様々な変形座布団製作実演・販売

布団についての質問にも丁寧に、マイスターならではの豊富な知識で答えてくれます
布団についての質問にも丁寧に、マイスターならではの豊富な知識で答えてくれます
小田急線生田駅北口から徒歩3分、多摩区西生田で「ふとんのうつみ」を営む内海さんは、寝具製作一級技能士の資格を持つかわさきマイスター。冨田屋(とんだや)流の技能を持ち、お客様の快眠・安眠を第一に羽毛布団・真綿布団・羊毛布団の新調や打ち直し等、全て手作業で仕上げることが出来る寝具製造歴60年以上の職人さんです。
布団かいまきのミニチュアも展示
布団かいまきのミニチュアも展示
手作り綿布団は、何と言っても敷布団の寝心地の良さが重要です。内海さんは、綿わたを縦横交互に積み重ね、中央を厚くし腰が沈みにくく寝返りがしやすいように調整し、お尻からふくらはぎ、背中にかけて綿の量を多く重ね、柔らかくかつしっかりと支える部分は支えて身体を包むように仕上げていきます。

今回、かわさきマイスターのブースには、そんな内海さんのこだわりの技が1/25サイズで忠実に再現されたミニチュア婚礼組布団を展示されました。掛け布団、敷き布団、座布団、枕、かいまき布団のセットを見たお客さんからは「かわいい!!」という声が多く聞かれ、その匠の技を熱心に見入っていました。
良い座布団は真ん中の房を持つとこのように<br>床に対して平行になります!
良い座布団は真ん中の房を持つとこのように
床に対して平行になります!
その他、ブースでは座布団の展示販売も実施。内海さんが手作りした椅子用の座布団が小さいものは800円、45cm角サイズでも1000円で販売されました。

内海さんいわく「良い座布団は、真ん中の房を持ち上げると床に対して平行になるんです。これは中に詰め込まれた綿が偏りなく平均的にしっかりと入っている証拠。きちんと綿が入っているから座り心地もいいですし、丈夫で長持ちしますよ」とのこと。
良い座布団選びの参考に是非してみてくださいね。
【内海さんへの連絡先】  
ふとんのうつみ

■所在地      多摩区西生田2-1-26
■電話    044-954-2200
■FAX     044-933-7272
■営業時間  10:30~18:30
■休み    日・祝
■URL         http://www9.ocn.ne.jp/~futon-u/
■e-mail      futon-u@abelia.ocn.ne.jp

関戸秀美さん(平成13年度認定、神社寺院銅板屋根工事)

槌起技製品展示・実演、シルバーリング製作体験

シルバーリング製作では、鏨(たがね)を使った模様打ちをかわさきマイスターの関戸さんにお願いすることも可能!
シルバーリング製作では、鏨(たがね)を使った模様打ちをかわさきマイスターの関戸さんにお願いすることも可能!
多摩区出身でもある関戸さんは、日本独特の社寺建築の桧皮葺の屋根形状等を銅板葺で創り出す卓越した技術を誇るかわさきマイスター。神社や寺院の高欄飾りとして知られる「宝珠」などを作る槌起の技能も体得し、その繊細かつ丁寧な仕事が高く評価されています。

今回のイベントでは、そんな関戸さんの技術が一目でわかる槌起技能の作品「天狗の面(銅打出)」「鬼板(銅打造り)」を展示。1枚の銅板を槌起で時間をかけて少しずつ銅を叩き、伸ばし、成形して創り上げたその作品は、まさに匠の技が全てつまった逸品です。
匠の技の粋がつまった「鬼板」
匠の技の粋がつまった「鬼板」
素人目にも見事な出来栄えだと思う天狗のお面について関戸さんは「一番難しいのは鼻の部分。鼻を伸ばすために何度も何度も手を加えるわけですが、加え過ぎると鼻が付け根から折れてしまうこともあります。だから通常は型に銅を流し込んで鼻を作り、それを顔に接着する場合が多い。でも、私のお面はそうではありません。すべて手仕事で仕上げたものですからレントゲンをとっても接合部分なんてありませんよ」と笑顔で説明してくれました。
また、鬼板についても「本当は天狗よりもこちらの方がより高度な技術が要する作品になります。全て手仕事で、この土台部分だけで20日間かかりました。見る人が見れば、これを作った職人の技術の高さがわかるほどです」と説明。その言葉に日々、技能の研鑽にいそしむ匠の誇りを感じました。
スプーン型のペンダントトップも人気でした
スプーン型のペンダントトップも人気でした
これらの作品展示のほか、勝ち虫(トンボ)やひょうたんといった縁起の良い柄を鏨(たがね)で打ち込み、世界に1つしかないオリジナルのシルバーリングが1000円で作れるシルバーリングの製作体験やスプーン型のペンダントトップや銀の鈴も行われ、来場者の人気を集めていました。
関戸さんへの連絡先】  
有限会社関戸


■所在地      多摩区登戸新町67-1
■電話    044-922-5064
■FAX     044-922-5064
■営業時間  8:00~17:00
■休み    日・祝