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ZOOM UP:かわさきの元気企業

第5回 有限会社伊藤工業 伊藤直義社長に聞く

2010/09/30

生粋の川崎っ子です

伊藤社長は川崎市幸区生まれ。地元の川崎工業高校機械科を卒業と同時に大手の富士電機に入社。川崎工場で水力発電のウオータータービン(水車)の設計開発に携わる。はた目には申し分ない職場に映るのだが「周囲は旧帝大出の工学部を出た者ばかりで、自分には土俵が違うなと思いました」と、伊藤社長。5年3か月余勤めて退社に至る。

夜学で簿記を学ぶ。友だちは財産です

「自分の歩みとして、違うことをやりたがる癖があるのです」。富士電機時代の途中から、産業能率短期大学(東京・自由が丘)の夜学に通った。好きな”機械”とはまったく畑違いの学問。「一般教養に始まり、簿記、経営管理、営業概論など学びました。営業の感覚、お金の計算の基本などいま本当に役立っています。そして、なによりも友だちを得たことが財産です」
 夜学のため3年間通学。卒業までの1年9か月余、総合防災システムの㈱ニッタンの下請け業者の元で火災警報機の設置に明け暮れた。「冬の寒さのなかでの仕事は大変でしたが、給料はよかった。ためたお金で西日本を車で旅しました。一時は米国行きも考えましたが…」。
 やがて年も20代半ばを過ぎようとする頃、「注文で機械づくりなら小僧扱いされないだろう」と、独立。高校や大学時代の人脈が生きる。36歳を迎えた昭和58年、結婚を機に現在地の高津区に会社組織にしてあらたにスタート。今年で27年目を迎える。
--独立してから、これまで仕事は順風満帆でしたか
    「いやいや、そうでもありません。受注がないと海に行って遊んでいたり、好きな山に行ったり」

3年がかりでクルーザーを完成。エベレストBCへも挑戦

実は、この海、山の話がでかい。仲間うちと3年がかりで大型クルーザー”デンデン”を造り、1か月かけて沖縄にクルージング。山はといえば、ヒマラヤのエベレストBC(ベースキャンプ)5357メートルまで、シエルパを伴ってこちらも1か月かけて挑戦している本格派だ。どこにそんな余裕とお金が?やぼったい質問に伊藤さんは 「やれることとやらなきゃあいけないことを一生懸命にやっているだけです」と、すこぶる単純明快な答え。前者はレジャー、後者は仕事をさしている。

アニメ「紅の豚」に感動。ジオラマ作りにご協力を

最近凝っているのが宮崎駿原作の長編アニメーション「紅の豚」だ。
 「アドリア海で繰り広げられる水上戦闘機や戦闘飛行艇がたまらない魅力的ですね。あのジオラマをみんなで作れたら楽しいのに。だれか賛同者いませんか」
 いやはや、63歳にして、この感覚。なにごとにも一生懸命の感覚なのだ。(色紙をご覧ください)
 役所から同行のKさんがサーフィンの話題をあげたところ、伊藤さんはすかさず「今度連れていってくださいよ」と懇願調。スキューバ・ダイビングの経験もあるそうで、今にも出かけていきたい表情だ。これにはKさんもたじたじ。

社員にとって伊藤社長は頼れるスキッパーです

従業員の一人、遠藤豪人(ひでひと)さんにとって伊藤社長はスキッパーである。東京造形大学(東京・八王子)でカメラの設計に励んだ遠藤さんは、同社のブログに書き込んでいる。「スキッパーの声は…」と。しかし「私の性に合わない」とスキッパーはなかなか応じてくれない。手づくりのかんざしを愛妻に贈った話をスキッパーこと伊藤さんに話すと「またのろけていましたか」と笑った。師弟関係はほのぼのとしている。                        
(前田)

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